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軽口
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かるくち
ふりがな文庫
“
軽口
(
かるくち
)” の例文
旧字:
輕口
やがて、おかみさんに励まされたり、
軽口
(
かるくち
)
を交わしたりして出て行ったうしろ姿を、清吉は、
唾
(
つば
)
をのんでいるように、黙って見ていた。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ましてそういう、世の耳目に触れた記事を、取り入れないではおかない種類では、
雑俳
(
ざっぱい
)
に、
川柳
(
せんりゅう
)
に、
軽口
(
かるくち
)
に、
一口噺
(
ひとくちばなし
)
に
逃
(
のが
)
しはしなかった。
芳川鎌子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
機嫌
(
きげん
)
のいい時に、彼を向うへ廻して
軽口
(
かるくち
)
の
吐
(
つ
)
き
競
(
くら
)
をやるくらいは、今の彼女にとって何の努力も
要
(
い
)
らない第二の天性のようなものであった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
精いっぱい
軽口
(
かるくち
)
のつもりで彼は自分から笑ってかかると、玉藻も堪えられないように、扇で顔をかくしながら言った。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼はこんな場所ででもいつもの
手応
(
てごた
)
えを得るには得たが、場所柄を思ってそのうえの
軽口
(
かるくち
)
をさし
控
(
ひか
)
えようとすると、何だかこの口が承知してくれないようにも思えた。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
そんな
軽口
(
かるくち
)
をきかれて、
御自身
(
ごじしん
)
はいつもと
同
(
どう
)
一の
白衣
(
びゃくい
)
に
白
(
しろ
)
の
頭巾
(
ずきん
)
をかぶり、そして
長
(
なが
)
い
長
(
なが
)
い一
本
(
ぽん
)
の
杖
(
つえ
)
を
持
(
も
)
ち、
素足
(
すあし
)
に
白鼻緒
(
しろはなお
)
の
藁草履
(
わらぞうり
)
を
穿
(
は
)
いて
私
(
わたくし
)
の
先
(
さ
)
きに
立
(
た
)
たれたのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
手遊びをしに来るのではない。中間とか馬丁陸尺とかいう連中にまじって
軽口
(
かるくち
)
を叩いたり、したみ酒を飲みあったりするのがこの世の愉快だとある。あまり上等な趣味ではない。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
気作
(
きさく
)
な心から
軽口
(
かるくち
)
などを云つて
紛
(
まぎ
)
らして居る内に、三人目の男の児を生んだ。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
ヘドッコになってしまった江戸児の
末裔
(
まつえい
)
は、誰もがそうであるように、
辛辣
(
しんらつ
)
な
軽口
(
かるくち
)
で自家ざんぶをやる。
旧聞日本橋:11 朝散太夫の末裔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
彼はなかなか旅馴れているとみえて、峠へのぼる間もいろいろの道中の話などを
軽口
(
かるくち
)
にしゃべって、主従の疲れを忘れさせた。市之助も彼を面白い奴だと云った。
半七捕物帳:14 山祝いの夜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“軽口”の解説
上方落語の古い別称。
主に2人組で披露される話芸の一種。本項で詳細。
軽口(かるくち)は、主に2人組で披露される話芸の一種。別称は「掛合噺」「掛合茶番」等
漫才や喜劇の源流といわれる。
(出典:Wikipedia)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“軽口”で始まる語句
軽口師
軽口地口