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誘
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いざ
ふりがな文庫
“
誘
(
いざ
)” の例文
だが、
誘
(
いざ
)
なっていったその千種屋が、番頭の言葉だとあまり上等ではなかろうと思われたのに、どうしてなかなか容易ならぬ上宿なのです。
旗本退屈男:07 第七話 仙台に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
次の日曜がまた幸いな暖かい
日和
(
ひより
)
をすべての
勤
(
つと
)
め
人
(
にん
)
に恵んだので、敬太郎は朝早くから須永を尋ねて、郊外に
誘
(
いざ
)
なおうとした。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「…………しようではないか」というあの懐しい
誘
(
いざ
)
ないの声の響きは、われわれの世紀にはもう失われてしまったのだ。
二十歳のエチュード
(新字新仮名)
/
原口統三
(著)
小次郎はそれを追っかけて行ったが、それは自分から追っかけるというより、姥の力が小次郎に働き、
誘
(
いざ
)
なって行くといった方が、あたっているように思われた。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
が、人々に
誘
(
いざ
)
なわれて、傍らの地蔵堂の縁へ寄り、思い思いに足をやすめた。親鸞は彼にたずねた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
だから雀の場合にも、
藁
(
わら
)
などをくわえた不自由な口で、鳴いて相手を
誘
(
いざ
)
なうのは雄の方かも知れぬが、巣の計画には雌の方が熱心な小鳥も多いから、今はまだ何とも言えないのである。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
曖昧微温な民衆側の議論は非民衆側の直截熱烈な議論を
誘
(
いざ
)
なわない。
新しき世界の為めの新しき芸術
(新字新仮名)
/
大杉栄
(著)
落付いて身の振方はつけさせず、類で
誘
(
いざ
)
ない、数で誘って、危地へすらりとかたまらせる。——舷に手をかけ、救けを求める奴なぞは叩き沈めろ! 孕み女が転んだとて、容赦なんぞはいるもんか。
対話
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
彼らは代る代る線香を上げた。その煙の
香
(
におい
)
が、二時間前とは全く違う世界に
誘
(
いざ
)
ない込まれた彼らの鼻を断えず
刺戟
(
しげき
)
した。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
袖にはできますまい。ほかの女に
誘
(
いざ
)
なわれる! 不人情でござるぞ! 不人情でござるぞ!
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
佇
(
たたず
)
んでいた玄蕃允は陣幕のうちへ
誘
(
いざ
)
ないもせず
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然し
此姉
(
このあね
)
迄が、
今
(
いま
)
の自分を、
父
(
ちゝ
)
や
兄
(
あに
)
と共謀して、
漸々
(
ぜん/\
)
窮地に
誘
(
いざ
)
なつて
行
(
ゆ
)
くかと思ふと、
流石
(
さす
)
がに此
所作
(
しよさ
)
をたゞの滑稽として、観察する訳には
行
(
い
)
かなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鳰鳥はいそいそと若衆を自分の部屋へ
誘
(
いざ
)
なったが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
やがて男は女を
誘
(
いざ
)
なう風をした。女は笑いながらそれを
拒
(
こば
)
むように見えた。しまいに
半
(
なか
)
ば向き合っていた二人が、肩と肩を
揃
(
そろ
)
えて瀬戸物屋の
軒端
(
のきば
)
近く歩き寄った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
然しこの姉までが、今の自分を、父や兄と共謀して、
漸々
(
ぜんぜん
)
窮地に
誘
(
いざ
)
なって行くかと思うと、さすがにこの所作をただの滑稽として、観察する訳には行かなかった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
誘
常用漢字
中学
部首:⾔
14画
“誘”を含む語句
誘惑
誘拐
誘引
誘導
勧誘
誘致
誘拐者
誘出
誘掖
誘因
誘入
誘發
誘引出
誘降
誘引策
誘爆
誘拐罪
誘発
誘拐師
誘説
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