評定ひやうぢやう)” の例文
日についで支度にかゝれば二月の末には萬々ばん/\用意はとゝのひたり爰に皆々を呼集よびあつ評定ひやうぢやうに及ぶ樣はすぐさま江戸へ下るべきや又は大坂表へ出て動靜やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
忠之の江戸へ召された頃、利章は日田の竹中が役宅に身を寄せて、評定ひやうぢやうの始まる前に、竹中に連れられて江戸へ出た。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
それからしたはうへかけて、カリフォルニヤがい坂道さかみちを、断間たえまなく鋼索鉄道ケーブルカー往来わうらいするのがえる。地震ぢしんときけたのが彼処あすこ近頃ちかごろてかけた市庁しちやうあれと、甲板かんぱんうへ評定ひやうぢやうとり/″\すこぶやかましい。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
お栄も姉の側に居て、あれかそれかと一緒に評定ひやうぢやうした。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
させおのれら我意がいまかせて退出後たいしゆつごにゆる/\休足きうそく酒盛さかもりなどして夜に入て評定ひやうぢやうし又もなかれてかへすなとよく/\舜帝しゆんていの御心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
大塩平八郎が陰謀事件の評定ひやうぢやうは、六月七日に江戸の評定所ひやうぢやうしよに命ぜられた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
申せば其は捨置すておき難しと早速さつそく諸司代しよしだいへ到り牧野丹波守殿まきのたんばのかみどのへ此段申上るに然ば諸司代屋敷へ相招ぎ吟味をとげ相違無に於ては當表たうおもてよりも江戸へ注進ちうしんすべしと評定ひやうぢやう一決し牧野丹波守殿より使者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)