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角々
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かど/\
ふりがな文庫
“
角々
(
かど/\
)” の例文
星が
燦
(
きらめ
)
き出した。其の光は鋭く其の形は大きくて、
象徴的
(
しやうちようてき
)
な絵で見る如く正しく五つの
角々
(
かど/\
)
があり得るやうに思はれる。空は澄んで
暗碧
(
あんぺき
)
の色は飽くまで濃い。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
空気
洋燈
(
らんぷ
)
が
煌々
(
くわう/\
)
と
燿
(
かゞや
)
いて書棚の
角々
(
かど/\
)
や、金文字入りの
書
(
ほん
)
や、置時計や、水彩画の
金縁
(
きんぶち
)
や、
籐
(
とう
)
のソハに
敷
(
しい
)
てある
白狐
(
びやくこ
)
の
銀毛
(
ぎんまう
)
などに反射して部屋は
綺麗
(
きれい
)
で陽気である、銀之助はこれが
好
(
すき
)
である。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
雪
天陽
(
てんやう
)
を
離
(
はなれ
)
て
降下
(
ふりくだ
)
り地に
皈
(
かへれ
)
ば天
陽
(
やう
)
の
円
(
まろ
)
き
象
(
かたどり
)
うせて地
陰
(
いん
)
の
方
(
かく
)
なる
本形
(
ほんけい
)
に
象
(
かたど
)
る、ゆゑに
雪頽
(
なだれ
)
は千も万も
圭角
(
かどだつ
)
也。このなだれ
解
(
とけ
)
るはじめは
角々
(
かど/\
)
円
(
まろ
)
くなる、これ
陽火
(
やうくわ
)
の日にてらさるゝゆゑ天の
円
(
まろき
)
による也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さう言つて学生に別れた岩村男は、控室に帰つて
角々
(
かど/\
)
の
摩
(
す
)
り切れた
例
(
いつも
)
の
紙挟
(
ポートフオリオ
)
を小脇に
挟
(
はさ
)
むだと思ふと、直ぐ表通りへ飛び出した。そして物の二十分と経たぬ
間
(
ま
)
に会堂
側
(
わき
)
の牛飯屋の店先に立つてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画
々
3画
“角”で始まる語句
角
角力
角笛
角帯
角張
角屋
角樽
角立
角兵衛獅子
角店