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ふりがな文庫
“
見度
(
みた
)” の例文
近頃日本に於ける一部の
所謂
(
いわゆる
)
推理小説より、文学としてはより高等な段階にあるものではないかと、
聊
(
いささ
)
か自負しても
見度
(
みた
)
くなるのである。
随筆銭形平次:16 捕物小説について
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
寧
(
むし
)
ろ出来る
丈
(
だ
)
け隠して置こうとしていた。自分でも忘れようと努めていた。それが、今日はどうしたはずみか、ふと話して
見度
(
みた
)
くなった。
二癈人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
○彼女はじっとして
居
(
い
)
られなくなった。何か
試
(
こころ
)
み
度
(
た
)
がっている。自分を
試
(
ため
)
して
見度
(
みた
)
がっている。自分の市場価値を。
現代若き女性気質集
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
弥之助は心
密
(
ひそ
)
かに考えて居る、どうか自分は一つ、その農業の商業化でなく、農業の純農業の立場を行って
見度
(
みた
)
い
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
本屋は一刻も早くその「
善
(
い
)
い物」が
見度
(
みた
)
さに
後
(
あと
)
から
蹤
(
つ
)
いて甲板に出た。船の前には
撮
(
つま
)
んで投げたやうな島が幾つか転がつてゐる。蘆花君は一寸後を振向いて見て
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
隅「それはお前江戸で生れた者は江戸の結構は知っているから、江戸は
見度
(
みた
)
いし懐かしいわね」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
昭和二年の早春、葉子は、一寸した病後の気持で、熱海の梅林が
見度
(
みた
)
くなり、
良人
(
おっと
)
と、新橋駅から汽車に乗った。
鶴は病みき
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
お前ばかり
便
(
たよ
)
りに思うのに、初めてじゃアなし、法蔵寺で逢って知って居るから、
先刻
(
さっき
)
お前さんが白い綿帽子を
冠
(
かぶ
)
って居たが、田舎は堅いと思って、顔を
見度
(
みた
)
いと思っても
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私は、やつぱり孤独は孤独を
牽
(
ひ
)
くのか。そして一度、老婢とその少女とが店で対談する様子が
見度
(
みた
)
くなつた。
蔦の門
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
山「有難い、それじゃア己に鹿の八の
扮装
(
なり
)
を貸して呉れないか、穴掘に成ってお香剃の時仏様の顔を
見度
(
みた
)
いのだが、馬鹿気ては居るが、友達の積りで連れて行っては呉れまいか」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「鈴ちゃん、また堀を覗いている。そんなに魚が
見度
(
みた
)
かったら、水族館へでも行けば好いじゃないか。順ちゃんがね、また
喘息
(
ぜんそく
)
を起したからお医者へ連れて行ってお呉れ」
晩春
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
然うだって、大層だってね、勘藏さんがねえ、
彼
(
あれ
)
もマア田舎へ行って結構な暮しをして、然うだって、前の川へ
往
(
い
)
けば顔も洗え鍋釜も洗えるってねえ、噂を聞いて何うか
見度
(
みた
)
いと思って
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
早く、墓地へ行って手紙
見度
(
みた
)
いから近道行こうってんでしょう。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
○「一生のうち一度だけ、
巴里
(
パリ
)
は死ぬほど行って
見度
(
みた
)
いわ。」
現代若き女性気質集
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
いいえ、たった一人でセーヌ河口が
見度
(
みた
)
いのですわ。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
息子の手紙? 執念深く
見度
(
みた
)
がるのね。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
度
常用漢字
小3
部首:⼴
9画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当