トップ
>
裡
>
うら
ふりがな文庫
“
裡
(
うら
)” の例文
『そういうお前は、言葉の
裡
(
うら
)
で、良人のおれが、こうして
無策
(
むさく
)
な顔しているのを
冷笑
(
わら
)
っているのであろうが』
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
始めは戯れならむと思ひしが、その
容貌
(
ようばう
)
の青ざめたるさへあるに、夜の事とて共に帰らぬ弟の身の不思議さに、何処にてと問ひければ、東禅寺
裡
(
うら
)
にて、と答ふ。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
羽織も着物も全体が無地の
蝦色
(
えびいろ
)
で、草履の鼻緒や、羽織の
紐
(
ひも
)
にまで蝦色を使い、その他はすべて、
半襟
(
はんえり
)
でも、帯でも、帯留でも、
襦袢
(
じゅばん
)
の
裡
(
うら
)
でも、
袖口
(
そでぐち
)
でも、
袘
(
ふき
)
でも、一様に淡い水色を配しました。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
さうして
少年
(
せうねん
)
のやぶれた
心
(
こヽろ
)
はつくのはれたけれど、
舞台
(
ぶたい
)
のうへで
姫君
(
ひめぎみ
)
のきられたといふことは
忘
(
わす
)
れられない
記臆
(
きおく
)
であつた。また
赤毛布
(
あかけつと
)
の
裡
(
うら
)
をば、
死
(
し
)
んだ
姫君
(
ひめぎみ
)
が
歩
(
ある
)
いたのも、
不可思儀
(
ふかしぎ
)
な
発見
(
はつけん
)
であつた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
其時青年の
頭
(
あたま
)
の
裡
(
うら
)
には遠い
故郷
(
ふるさと
)
にある母の影が
閃
(
ひら
)
めいた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
その夜は、早めに、彼は
紙帳
(
しちょう
)
の
裡
(
うら
)
へはいった。そして枕につきかけると
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と口の
裡
(
うら
)
でつぶやいた。もう、
処女
(
おとめ
)
らしい涙をいっぱいにたたえて。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして心の
裡
(
うら
)
で
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
裡
漢検準1級
部首:⾐
12画
“裡”を含む語句
庫裡
胸裡
脳裡
心裡
囲炉裡
暗々裡
内裡
懐裡
手裡
腦裡
夢裡
火裡
肚裡
禁裡仙洞
囲爐裡
掌裡
庫裡様
大内裡
懷裡
草裡
...