藺草ゐぐさ)” の例文
かれさらくりしげつたあひだからはりさきくやうにぽちり/\とれてひかりけていつものごと藺草ゐぐさ編笠あみがさかぶつて、あさひもあごでぎつとむすんである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
益田までの途中、細い藺草ゐぐさを刈り乾した畠なぞを汽車の窓から見て來ることすら、私達にはめづらしかつたのである。こゝはいはゆる石見表いはみおもての産地であるのだ。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
藺草ゐぐさをチヨッキリちよぎります。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いづれにしてもおつぎのこゝろには有繋さすがかすかな不足ふそくかんずるのであつた。勘次かんじあらざらしの襦袢じゆばんふんどし一つのはだかかけて、船頭せんどうかぶるやうな藺草ゐぐさ編笠あみがさあさひもけてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
藺草ゐぐさなかからえて
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
蜻蛉とんぼ藺草ゐぐさすがりつく。
とんぼの眼玉 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)