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苦行
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くぎょう
ふりがな文庫
“
苦行
(
くぎょう
)” の例文
田舎
(
いなか
)
のことであるから、こういう生活はかなり烈しい肉体的労働をも意味した。父の一生はいわば任務を果たすための
苦行
(
くぎょう
)
の連続であった。
蝸牛の角
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
しかし、
短
(
みじか
)
かったけれど、この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
出
(
で
)
てきたうえは、
苦行
(
くぎょう
)
をしなければ、ふたたび
天国
(
てんごく
)
へ
帰
(
かえ
)
ることはできません。
星の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ゼーツン・ミラレバという方は非常な
苦行
(
くぎょう
)
をされた人でまた仏教的の真理を
諸方に
(
巧妙に
)
顕揚されたところの大詩人である。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「そのほか、
慈眼大師
(
じげんだいし
)
の
銅製
(
どうせい
)
誕生仏
(
たんじょうぶつ
)
、
釈尊
(
しゃくそん
)
苦行
(
くぎょう
)
のお
木像
(
もくぞう
)
、同じく
入涅槃像
(
にゅうねはんぞう
)
、いずれも、
稀代
(
きだい
)
の名作にござりまする」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
叡山
(
えいざん
)
に
苦行
(
くぎょう
)
し、南都に学び、あらゆる
研鑽
(
けんさん
)
にうきみを
窶
(
やつ
)
していたところで、それが単なる自分の栄達だけにすぎないならば、なんの意義があるのであろう。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「そうかも知れない。しかし
観音力
(
かんのんりき
)
にすがるところに盲目的な強味があるとおもいますね。一時流行した覚めた人間にはああいう
苦行
(
くぎょう
)
生活
(
せいかつ
)
は到底出来ませんよ」
遍路
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
質屋の番頭が目的だった彼の十代の日の
膝
(
ひざ
)
の
苦行
(
くぎょう
)
はもう身についてしまっているというのだ。彼はいま、三十に近くなって、こんどは
腕
(
うで
)
をかためねばならないのだ。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
しかし
唯
(
ただ
)
ひとつの苦しみは、毎夜呪わしい夢魔におそわれることで、貧しい村の司祭として終日自分の乱行を
懺悔
(
ざんげ
)
し、また滅罪の
苦行
(
くぎょう
)
をしている有様を夢みるのでした。
世界怪談名作集:05 クラリモンド
(新字新仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
レオは
雄々
(
おお
)
しくも裸かになって出て行った。さてレオが去った後、レオにかかる
苦行
(
くぎょう
)
を強いながら、何事もなげに居残ったこのフランシスを神は厳しく
鞭
(
むちう
)
ち給うた。眼ある者は見よ。
クララの出家
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
何、牛に乗らないだけの
仙家
(
せんか
)
の
女
(
め
)
の
童
(
わらわ
)
の
指示
(
しめし
)
である……もっと山高く、草深く
分入
(
わけい
)
ればだけれども、それにはこの陽気だ、
蛇体
(
じゃたい
)
という
障碍
(
しょうげ
)
があって、望むものの方に、
苦行
(
くぎょう
)
が足りない。
若菜のうち
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人を殺すことを大根を切るように思うて居る人間が仏法のありがたさに感じて共に
苦行
(
くぎょう
)
をしたいというのは誠に結構な事であると、私も彼らが涙を
溢
(
こぼ
)
すと共に喜びの涙を溢しました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
“苦行”の意味
《名詞》
苦 行(くぎょう)
あることを達成するために行なう、つらく骨の折れる修行。
(出典:Wiktionary)
“苦行”の解説
苦行(くぎょう、sa: तपस् tapas)とは、身体を痛めつける事によって自らの精神を高めようとする宗教的行為。禁欲とも密接に関係し、主立った宗教(仏教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、神道など)には共通して禁欲主義的な傾向が見られる。
(出典:Wikipedia)
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“苦行”で始まる語句
苦行僧