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花毛氈
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はなもうせん
ふりがな文庫
“
花毛氈
(
はなもうせん
)” の例文
緑と
紅
(
くれない
)
にて
彩
(
いろ
)
どりし
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷詰めたる一室の正面には
大
(
だい
)
なる
硝子窓
(
がらすまど
)
ありて、異国の旗立てし四、五
艘
(
そう
)
の商船海上に
泛
(
うか
)
びたるさまを見せたり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
秋の末にもなりたれば、
籐筵
(
とうむしろ
)
に代うるに秋野の
錦
(
にしき
)
を
浮織
(
うきおり
)
にせる、
花毛氈
(
はなもうせん
)
をもってして、いと華々しく敷詰めたり。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
堤の北は
藻隠
(
もがく
)
れに
鮒
(
ふな
)
の住む川で、堤の南は一面の田、紫雲英が
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷き、其の
絶間
(
たえま
)
〻〻
(
たえま
)
には
水銹
(
みずさび
)
が
茜色
(
あかねいろ
)
の
水蓋
(
みずぶた
)
をして居た。行く程に馬上の士官が来た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
寝台の帷と同じ三色の色彩がある赤地のダマ織りの長い窓掛けは、二階の窓に掛けられた。一階の窓には、
花毛氈
(
はなもうせん
)
の窓掛けがつけられた。冬中、コゼットの小さな家は階下も階上も暖められていた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
階上には一めんに
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷いて、室の中も門口も、垣根も便所も、皆燈籠を
点
(
つ
)
けてあった。三四十人の麗しい女が公主を扶けて入ってきてかわるがわる
拝
(
おじぎ
)
をした。
麝香
(
じゃこう
)
の気が殿上から殿外に溢れた。
西湖主
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
火
(
ひ
)
は
葡萄染
(
えびぞめ
)
の
深帳
(
ふかとばり
)
、
花毛氈
(
はなもうせん
)
や、
銀
(
ぎん
)
の
籠
(
かご
)
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
前は
畝
(
うね
)
から畝へ
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷いた紫雲英の上に、春もやゝ
暮近
(
くれちか
)
い五月の午後の日がゆたかに
匂
(
にお
)
うて居る。ソヨ/\と西から風が来る。見るかぎり
桃色
(
ももいろ
)
の
漣
(
さざなみ
)
が立つ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
茜
(
あかね
)
がかった紫と白と、一本二本はさしてめでたい花でもないが、
午
(
ご
)
の日を受けて何万となく庭一面に咲く時は、緑の
地
(
じ
)
に紫と白の浮き
模様
(
もよう
)
、
花毛氈
(
はなもうせん
)
を敷いた様に美しい。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
毛
常用漢字
小2
部首:⽑
4画
氈
漢検1級
部首:⽑
17画
“花”で始まる語句
花
花瓶
花魁
花弁
花片
花園
花崗岩
花簪
花崗石
花車