トップ
>
節々
>
ふし/″\
ふりがな文庫
“
節々
(
ふし/″\
)” の例文
「今こゝにゐらつしやるよ。」外交官は
節々
(
ふし/″\
)
の高い指で皺くちやな夫人の顔を撫で廻した。「演説はたしかに大受けだつたね。」
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
蘿月
(
らげつ
)
は若い
時分
(
じぶん
)
したい
放題
(
はうだい
)
身を
持崩
(
もちくづ
)
した
道楽
(
だうらく
)
の
名残
(
なごり
)
とて
時候
(
じこう
)
の
変目
(
かはりめ
)
といへば今だに骨の
節々
(
ふし/″\
)
が痛むので、いつも人より
先
(
さき
)
に秋の立つのを知るのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
節々
(
ふし/″\
)
の痛みが
夥
(
おびたゞ
)
しく毛穴が
弥立
(
よだ
)
って、五臓六腑
悩乱
(
のうらん
)
致し、ウーンと立上るから女房は驚いて居ると、喜助は苦しみながら台所へ這い出してガーと血の塊を吐いて身を震わして居る。
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
二十三年の今まで絶えて
覺
(
おぼえ
)
なき異樣の感情
雲
(
くも
)
の如く湧き出でて、例へば
渚
(
なぎさ
)
を閉ぢし池の氷の
春風
(
はるかぜ
)
に
溶
(
と
)
けたらんが如く、若しくは滿身の力をはりつめし
手足
(
てあし
)
の
節々
(
ふし/″\
)
一時に
緩
(
ゆる
)
みしが如く
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
乳母 はれ、まア! そのやうに
熱
(
あつ
)
くならッしゃるな。これさ、まァ、ほんに/\。それが
痛
(
いた
)
む
節々
(
ふし/″\
)
の
塗藥
(
ぬりぐすり
)
になりますかいの? これからは
自分
(
じぶん
)
で
使
(
つか
)
ひ
歩
(
ある
)
きをばさっしゃったがよい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
そして指の
節々
(
ふし/″\
)
が女のそれのやうにふつくりして
括
(
く
)
りがはいつてゐたさうだ。
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
武士の名殘も
今宵
(
こよひ
)
を限り、
餘所
(
よそ
)
ながらの告別とは知り給はで、亡からん後まで頼み置かれし小松殿。
御仰
(
おんおほせ
)
の
忝
(
かたじけな
)
さと、是非もなき身の不忠を想ひやれば、御言葉の
節々
(
ふし/″\
)
は骨を
刻
(
きざ
)
むより猶つらかりし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
節
常用漢字
小4
部首:⽵
13画
々
3画
“節”で始まる語句
節
節穴
節句
節会
節奏
節季
節廻
節供
節約
節操