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管々
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くだくだ
ふりがな文庫
“
管々
(
くだくだ
)” の例文
その後津村がこれらの文書を手がかりとして母の生家を
突
(
つ
)
きとめるに至った過程については、あまり
管々
(
くだくだ
)
しく書くまでもなかろう。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
いわば
私事
(
わたくしごと
)
になって、特に何かの参考となることでもありませんから、深く立ち入り、
管々
(
くだくだ
)
しくなることは避けたいと思います。
幕末維新懐古談:79 その後の弟子の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
ショーウインドや内部の模様はあまり
管々
(
くだくだ
)
しくなるから略するが、要するに外観と同様変化自在で、その大部分は俗悪な壁紙、色ペンキ
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
それからの騒ぎは、
管々
(
くだくだ
)
しく申上げる迄もない。気絶した瑠璃子は、介添えの人々によって、会堂からわしの新居へと運ばれた。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
管々
(
くだくだ
)
しいことは一切ぬき。ただ存分に遊んでくれという神妙な風情である。そして、軽快な、行き届いたゆかしさがしのばれるような風情である。
街はふるさと
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
筆を進めて其謬見の謬見たる
所以
(
ゆゑん
)
を精窮するは評家の義務かも知れず候へど、自明の理を
管々
(
くだくだ
)
しく申上ぐるも児戯に等しかるべく候に付、差控へ申候。
渋民村より
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
盃がまだ
卓子
(
テーブル
)
の上に、帰らぬ前に既に呼吸が止っているという彼の青酸
加里
(
カリー
)
も、実に
管々
(
くだくだ
)
しい毒物には相違なかったけれども、それを実行した先輩も少くないので
仲々死なぬ彼奴
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そういう挿話ものこされているのであるが、それはここでは詳しく説くまい。
往昔
(
むかし
)
の戯作者の
口吻
(
くちぶり
)
になぞらえ、「
管々
(
くだくだ
)
しければ略す」とでもいわせて置いてもらおうか。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
管々
(
くだくだ
)
しけれど雑と此の話に関係の有る点だけを塔の履歴として述べて置こう。
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
まず以て
管々
(
くだくだ
)
しく国民的教養の必要を説いた所以である。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
管々
(
くだくだ
)
しく書くまでもない。文代のピストルにおどかされながら、彼等は瞬く内に、一人一人、身動きもならぬ様に縛り上げられてしまった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
話が大変
管々
(
くだくだ
)
しくなって煩わしいが、委曲話すだけは話しませんと自分の
思惑
(
おもわく
)
が通りませんから話して置きますが、ちょっと話しが少し戻って
幕末維新懐古談:55 四頭の狆を製作したはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
そいから先の出来事は
孰
(
ど
)
の新聞にもあない
委
(
くわ
)
しいに出ましたぐらいで、先生かてよう御承知ですやろし、もうもうそないに
管々
(
くだくだ
)
しいに過ぎ去った日のことお聞かせせんかて、……何や私も
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そこで、
管々
(
くだくだ
)
しくあるかは知らぬが、名代、名物といったようなものを眼の先にチラツクまま話して行きましょう。
幕末維新懐古談:11 大火以前の雷門附近
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
管々
(
くだくだ
)
しいので一々は書かなかったけれど、事件が起ってからも、彼は度々妙子と二人切りで話をする機会があった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ここにそれらの
管々
(
くだくだ
)
しい叙述を並べ立てることを避けて、直ちにその結果に話を進めることにする。
心理試験
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
私がどんなに彼女を愛したか、それは、ここに
管々
(
くだくだ
)
しく申し上げるまでもありますまい。彼女は、私の始めて接した日本人で、
而
(
しか
)
も十分美しい肉体の持主でありました。
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その詳細は、あまり
管々
(
くだくだ
)
しくなりますから、
茲
(
ここ
)
には省くことに致しますが、兎も角、調査の結果は、彼の計画が決して不可能事でないことを明かにしたのでありました。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
蟹の生肉に餓をしのぎ、洞窟の天井から滴り落ちる僅かの清水に
渇
(
かつ
)
を癒して、何十時間、私達は果しもしらぬ迷路の旅を続けた。その間の苦痛恐怖色々あれど、余り
管々
(
くだくだ
)
しければ凡て省く。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
つまりDが往、Eが復の足跡であることが分る。(波多野氏はこの両方の歩幅を精密に計り、賊の身長計算の基礎として、その数字を書とめたが、ここでは余り
管々
(
くだくだ
)
しくなるから省いて置く)
何者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
管々
(
くだくだ
)
しく写し出すことは
差控
(
さしひか
)
えるが、その
間
(
かん
)
、例の床の間に安置された妙な木箱の中からと覚しき、嗄声の安来節は、これより下手には歌えないと思われる程まずい節廻しで、切れては続き
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
作者申す、右の
外
(
ほか
)
十数名の顕官、富豪、最高爵位の人々、元老⦅明智丈けは例外の
素寒貧
(
すかんぴん
)
⦆などの名前が列記してあったのだけれど、
管々
(
くだくだ
)
しければ凡て略し、名前の下に番号の打ってある六名丈けを
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
管
常用漢字
小4
部首:⽵
14画
々
3画
“管”で始まる語句
管
管領
管絃
管仲
管轄
管玉
管絃楽
管狐
管弦楽
管笛