祭禮まつり)” の例文
新字:祭礼
蒼前さうぜん樣の祭禮まつりに馬から落ちて、右の脚を折り左の眼を潰した豐吉は、村役場の小使になつてゐて、私が訪ねて行つた時は、第一期地租附加税の未納督促状を
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
また、大通おほどほりの絹張きぬばり繪行燈ゑあんどう横町々々よこちやう/\あか軒提灯のきぢやうちんも、祭禮まつりやみはう相應ふさはしい。つき紅提灯べにぢやうちん納涼すゞみる。それから、そらえた萬燈まんどうは、しものお會式ゑしきおもはせる。
祭のこと (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此方こなたも、またはかから草鞋穿わらぢばきたやうなふるをとこつたので、わすれるともなくまぎれたが、祭禮まつり太鼓たいこふにつけて、夢見ゆめみみゝに、一撥ひとばち、どろ/\とはひつたやうに、むるばかり思出おもひだした。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
『八幡樣のお祭禮まつりにや、まだ十日もあるべえどら。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「あゝ、毘沙門樣びしやもんさま祭禮まつりだな。」
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)