はえ)” の例文
押問答に、小半時かかればとって、直ぐに突ん流れるようなはええ水脚では、コレ、無えものを、そこは他国の衆で分らねえ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
沖の漁火いさりびを袖に呼んで、胸毛がじりじりに仰天し、やあ、コン畜生、火の車め、まだはええ、と鬼と組んだ横倒れ、転廻ころがりまわって揉消もみけして、生命いのちに別条はなかった。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それだがね、はええ話が、御仁体じゃ。化物が、の、それ、たとい顔をめればとって、天窓あたまからしおとは言うめえ、と考えたで、そこで、はい、黒門へ案内しただ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天守てんしゆにも主人あるじがあれば双六巌すごろくいはにもぬしまう……どちらも膚合はだあひおな魔物まものが、はえはなし親類附合しんるゐつきあひやうもれぬだ。魔界まかいまた魔界まかい同士どうしはなしかたもあらうとおもふ、うだね、御坊ごばう
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「吉公、てめえまた腕車よりはええといったな」
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)