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申兼
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まをしか
えゝ、
申兼ねましたが、
其が
其が、
些と
道なりませぬ、
目上のお
方に、もう
心もくらんで
迷ひましたと
云ふのは、
對手が
庄屋どのの、
其の。
たしか、
三日目が
土曜に
當つたと
思ふ。ばら/\と
客が
入つた。
中に
十人ばかりの
一組が、
晩に
藝者を
呼んで、
箱が
入つた。
申兼ねるが、
廊下でのぞいた。
それは、——
其許は——
自分の
口から
申兼ねる
次第でありますけれども、
私の
大恩人——いえ/\
恩人で、そして、
夢にも
忘れられない
美しい
人の
侘住居なのであります。
「えゝ、
申兼ねましたが、
其が
其の、
些と
道なりませぬ、
目上のお
方に、
身も
心もうちこんで
迷ひました、と
云ふのは、
對手が
庄屋どのの、
其の、」と
口早に
云ひたした。