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珠数
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じゆず
ふりがな文庫
“
珠数
(
じゆず
)” の例文
旧字:
珠數
若い兵隊が甲鉄艦のやうな靴をひきずつて、ぞろぞろ通りかかると、二階から三階から
白粉
(
おしろい
)
の顔が梅の実のやうに
珠数
(
じゆず
)
繋
(
つな
)
ぎに覗いた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
中がらすの障子のうちには
今様
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠数
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと思はるる、その一ト
搆
(
かま
)
へが大黒屋の寮なり。
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
旅の仕度が出来た後、丑松はこの二階を下りて、
蔵裏
(
くり
)
の広間のところで
皆
(
みんな
)
と一緒に茶を飲んだ。新しい木製の
珠数
(
じゆず
)
、それが奥様からの餞別であつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「俺なら、これ一本で沢山だ、何の狼の五匹や十匹——
珠数
(
じゆず
)
つなぎのヴオレイを喰はして、生捕りにしてしまふ。」
武者窓日記
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
みすまるの
玉
(
たま
)
、もとより
硝子
(
がらす
)
に
候
(
さふら
)
ふべけれど、美しければ二人の娘の
料
(
れう
)
に緑と薄紫の
二掛
(
ふたかけ
)
を求め
候
(
さふらふ
)
。
珠数
(
じゆず
)
にして朝に
夕
(
ゆふべ
)
に白き手に打ち揉むにも
宜
(
よろ
)
しからん。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
全篇の大骨子を
彼
(
か
)
の仁義八行の
珠数
(
じゆず
)
に示したるは、極めて美くしく儒道と仏道とを錯綜せしめたるものなり。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
水晶の
珠数
(
じゆず
)
にも
倦
(
あ
)
き、
珊瑚
(
さんご
)
の
珠数
(
じゆず
)
にも
倦
(
あ
)
き
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
鈴木松年氏はこの二三年来外へ出掛ける時には、いつも
珠数
(
じゆず
)
を一つ
袂
(
たもと
)
の底へ投げ込んで置く事に
定
(
き
)
めてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
我はこの
青玉
(
せいぎよく
)
の
珠数
(
じゆず
)
を解きほぐして
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
句読点といへば、ある時近松門左衛門の
許
(
とこ
)
に、かねて
昵懇
(
なじみ
)
の
珠数
(
じゆず
)
屋が訪ねて来た。その折
門左
(
もんざ
)
は鼻先に眼鏡をかけて、自作の浄瑠璃にせつせと句読点を打つてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この
青玉
(
せいぎよく
)
の
珠数
(
じゆず
)
を
爪繰
(
つまぐ
)
りしとよ。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
むかし
公家
(
くげ
)
の
某
(
なにがし
)
が死にかゝつてゐると、不断
顔昵懇
(
かほなじみ
)
の坊さんが出て来て(医者が来るのが遅過ぎる時には、きつと坊主が来るのが早過ぎるものなのだ)
枕頭
(
まくらもと
)
で
珠数
(
じゆず
)
をさらさら言はせながら
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
珠
常用漢字
中学
部首:⽟
10画
数
常用漢字
小2
部首:⽁
13画
“珠数”で始まる語句
珠数繋
珠数屋
珠数玉
珠数生
珠数懸
珠数珠
珠数継
珠数子釣
珠数掛鳩