)” の例文
特に高時の行状にいたっては、多年自分が近侍して眼にも見ていた実例をあげて、その暗愚さを、まるで一にも劣るようにいった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なに、けつげうに吠ゆだと——此奴こいつ生意気をかす、俺を桀のだとは失敬極まる——、此奴こやつめ、ワンワン/\/\
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
昨日きのう富家ふうかの門を守りて、くびに真鍮の輪をかけし身の、今日は喪家そうかとなりはてて、いぬるにとやなく食するに肉なく、は辻堂の床下ゆかしたに雨露をしのいで、無躾ぶしつけなる土豚もぐらに驚かされ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
なまじいなことをして、をもってちょうに続き、竹をって木を修むるような仕儀に立ち至らしむるよりは、いっそのこと己の子をもって、相続せしむる方がよいとのことだ。
ゑがきてならざればかへつるゐすと云が如く似て非なる者の間違ひ安き所なり因て篤と糺明きうめいせざれば無實に人を殺す事往々まゝあり是等は此上もなき天のにくむ處なり餘り嚴敷きびしく拷問がうもんに掛らるれば所詮しよせん斯る苦痛くつう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ただまさに終生累々として喪家そうかを学ばざるべからず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)