物珍ものめずら)” の例文
物珍ものめずらしそうに、にんじんは、この新来の客を観察した。この数日間、ルピック一家の注意は、彼から彼女のほうへ移るわけである。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
りょう一のつくえうえには、電池でんちや、真空管しんくうかんや、コイルや、ヒューズや、いろんなものがならんでいるのを、友吉ともきちは、物珍ものめずらしそうにながめていました。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
若者が猿爺さるじいさんに逢った話をしますと、村の人達はなぜかしらひどく感心しました。そして翌朝になると、なかば親切から、半ば物珍ものめずらしさから、いろんなものを持っていってやりました。
キンショキショキ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
そこで、中途ちゅうとまでいった時分じぶんには、五ひきともつかれてしまって、しばらく、えだうえやすんで、物珍ものめずらしげに、あたりの景色けしきなどをながめていました。
三匹のあり (新字新仮名) / 小川未明(著)
むすめくろんぼを、物珍ものめずらしそうにかえりますと、くろんぼはまって、不思議ふしぎそうに、むすめかおつめていましたが、やがて近寄ちかよってまいりました。
港に着いた黒んぼ (新字新仮名) / 小川未明(著)
達吉たつきちは、リヤカーにせてもらって、くるまうえから、はじめてまち景色けしき物珍ものめずらしそうにながめていました。
僕はこれからだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
くろんぼは、日当ひあたりのみちあるいて、あたりを物珍ものめずらしそうに、きょろきょろとながめながらやってきますと、ふと、町角まちかどのところで、うすあお着物きものをきたむすめあいました。
港に着いた黒んぼ (新字新仮名) / 小川未明(著)
あたりを物珍ものめずらしそうにながめていました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)