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爐邊
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ろばた
ふりがな文庫
“
爐邊
(
ろばた
)” の例文
新字:
炉辺
その
前
(
まへ
)
の
日
(
ひ
)
に、
曾祖母
(
ひいおばあ
)
さんは
友伯父
(
ともをぢ
)
さんと
父
(
とう
)
さんを
側
(
そば
)
へ
呼
(
よ
)
びましてお
家
(
うち
)
の
爐邊
(
ろばた
)
でいろ/\なことを
言
(
い
)
つて
聞
(
き
)
かせて
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それからお八重と二人家へ歸ると、父はもう鉈鎌を研ぎ上げたと見えて、薄暗い
爐邊
(
ろばた
)
に一人踏込んで、莨を吹かしてゐる。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ベシーの
爐邊
(
ろばた
)
の物語の中に、人さらひの手柄話が屡々出て來たので、私は人さらひがゐると信じてゐたから。やつと、車掌が戻つて來た。ふたゝび、私は、馬車に乘せられた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
山家育
(
やまがそだ
)
ちの
石臼
(
いしうす
)
は
爐邊
(
ろばた
)
で
夜業
(
よなべ
)
をするのが
好
(
す
)
きで、
皸
(
ひゞ
)
や『あかぎれ』の
切
(
き
)
れた
手
(
て
)
も
厭
(
いと
)
はずに
働
(
はたら
)
くものゝ
好
(
よ
)
いお
友達
(
ともだち
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
父も母もまだ
爐邊
(
ろばた
)
に起きてるので、も少し待つてから持出さうと、お八重は言ひ出したが、お定は
些
(
ち
)
と躊躇してから、立つと
明
(
あかり
)
とりの煤けた
櫺子
(
れんじ
)
に手をかけると、端の方三本許り
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
彼が立つてゐたあの敷物もまだ
爐邊
(
ろばた
)
に敷いてあつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
藁
(
わら
)
で
編
(
あ
)
んだ
莚
(
むしろ
)
の
敷
(
し
)
いてある
爐邊
(
ろばた
)
で、
數衛
(
かずゑ
)
のこしらへて
呉
(
く
)
れた
味噌汁
(
おみおつけ
)
はお
茄子
(
なす
)
の
皮
(
かは
)
もむかずに
入
(
い
)
れてありました。たゞそれが
輪切
(
わぎ
)
りにしてありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『何處さ
行
(
え
)
げや?』と大工の妻は
爐邊
(
ろばた
)
から聲をかけたが、お八重は後も振向かずに
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「他の召使ひも駄目なのでございます。只今はフェアファックス夫人がお會ひになつて出て行くようにと云つてゐらつしやいますけれど、
爐邊
(
ろばた
)
の椅子に坐り込んでゐて、此處に參りますお許しがあるまでは動かないと申すのでございます。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
私は夏梨の樹の下に獨りで震へながら、家のものが皆な
爐邊
(
ろばた
)
に集つて食事するのを眺めました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
この宿の内儀さんは未だ
處女
(
むすめ
)
らしいところのある人で、
爐邊
(
ろばた
)
で吾儕の爲に海苔を炙つた。下女は油差を見るやうな
銅
(
あか
)
の道具へ湯を入れて出した。こゝの豆腐の露もウマかつた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
爐
部首:⽕
20画
邊
部首:⾡
19画
“爐”で始まる語句
爐
爐棚
爐端
爐格子
爐傍
爐土
爐火
爐前
爐塞
爐畔