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滿腹
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まんぷく
或家ではクワスを
飮ませ、
或所ではパンを
食はして
呉れる。で、
彼は
毎も
滿腹で、
金持になつて、六
號室に
歸つて
來る。が、
其の
携へ
歸る
所の
物は、
玄關でニキタに
皆奪はれて
了ふ。
其の
根を
乾燥して
粉にして
入れゝば
蕎麥の
分量が
滅切殖えるといふので、
滿腹する
程度に
於ては
只管食料の
少量なることのみを
望んで
居る
勘次は
毎年作つて
屹度それを
用ひつゝあつた。