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淡々
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あわあわ
ふりがな文庫
“
淡々
(
あわあわ
)” の例文
しかるに壮年の人よりこの涙を誘うもののうちにても、天外にそびゆる
高峰
(
たかね
)
の雪の
淡々
(
あわあわ
)
しく恋の夢路を
俤
(
おもかげ
)
に写したらんごときに
若
(
し
)
くものあらじ。
星
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
かれはその
淡々
(
あわあわ
)
しい夢を懐に抱いて温めていたのである。それが習慣となったが、別に気にも留めないでいると、体のどこやらがむずむずしてくる。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
(なぜ一所に死ぬとは言ってくれない。愛情というものは、そんな
淡々
(
あわあわ
)
しいものではない。)
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
河から夜霧が
淡々
(
あわあわ
)
立ち始めていたので歩行はあまり楽ではなかった。けれどもブルブル
慄
(
ふる
)
えているガロエイ卿の先導で、彼等はやがて草地の中に横たわっている死体を見付け出した。
秘密の庭
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
心なき者が
淡々
(
あわあわ
)
しく外から
眺
(
なが
)
めても、是にはたしかに見馴れない人生の情景がある。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
折
(
おり
)
から
淡々
(
あわあわ
)
しい
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
、
鉄窓
(
てっそう
)
を
洩
(
も
)
れて、
床
(
ゆか
)
の
上
(
うえ
)
に
網
(
あみ
)
に
似
(
に
)
たる
如
(
ごと
)
き
墨画
(
すみえ
)
を
夢
(
ゆめ
)
のように
浮出
(
うきだ
)
したのは、
謂
(
いお
)
うようなく、
凄絶
(
せいぜつ
)
また
惨絶
(
さんぜつ
)
の
極
(
きわみ
)
であった、アンドレイ、エヒミチは
横
(
よこ
)
たわったまま
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
葉子はいたずらばかりでなく、この青年に一種の
淡々
(
あわあわ
)
しい愛を覚えた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
もっとも娘のお露に対しては
淡々
(
あわあわ
)
しい恋を感じていた。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その令嬢の
淡々
(
あわあわ
)
しい心持を思い出していた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
然しその影の
淡々
(
あわあわ
)
しいのを彼の心が見た。
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
地平線の上に
淡々
(
あわあわ
)
しい雲が集まっていて雲の色にまがいそうな連山がその間にすこしずつ見える。
武蔵野
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
それで何となく穏やかな
淡々
(
あわあわ
)
しい色を帯びている、そこで蒼空が一段と奥深く青々と見える。
武蔵野
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
淡
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
々
3画
“淡”で始まる語句
淡
淡泊
淡紅色
淡紅
淡白
淡路
淡雪
淡海
淡墨
淡水