“淡墨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすずみ80.0%
うすゞみ13.3%
たんぼく6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
窓越しに、淡墨うすずみをふくんだ瑠璃の夕空が重く淀んでをり、すこしも風の気とてない蒸暑く鬱滞した陋巷の空気が泥水のやうに動かずにゐた。
薄暮の貌 (新字旧仮名) / 飯田蛇笏(著)
凍雲とううんとりあへず「はぎのすだれをまきあぐる月」此時のはせをが肉筆にくひつ二枚ありて一枚は書損しよそんと覚しく淡墨うすゞみをもつて一抹ひとふであとあり、二枚ともに昌庵主しやうあんぬしの家につたへしを
淡墨たんぼくのような雲のうちに、水無月みなづき十三日の月がにじんでいた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)