“うすずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薄墨66.7%
淡墨30.8%
微墨2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頃は長月ながつき中旬なかばすぎ、入日の影は雲にのみ殘りて野も出も薄墨うすずみを流せしが如く、つきいまのぼらざれば、星影さへもと稀なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
初秋に出る掛物は常に近松ちかまつの自画自讃ときまっていた。それは鼠色の紙面へ淡墨うすずみを以て団扇うちわを持てる女の夕涼みの略図に俳句が添えてあった。
許宣は四聖観の簷下のきしたに往って立っていたが、雨は次第に濃くなって来て、雨隙あめすきが来そうにも思われなかった。空には微墨うすずみ色をした雲が一めんにゆきわたっていた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)