法外はふぐわい)” の例文
勘次かんじ工事こうじがどんなことかもらなかつたが一にち手間てまが五十せん以上いじやうにもなるといふので、それがその季節きせつとしては法外はふぐわい値段ねだんなのにんでしまつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
夫れ台所だいどころに於けるねづみ勢力せいりよく法外はふぐわいなる飯焚男めしたきをとこ升落ますおとしの計略けいりやくも更に討滅たうめつしがたきを思へば、社会問題しやくわいもんだいみゝかたむくる人いかで此一町内いつちやうない百「ダース」の文学者ぶんがくしや等閑なほざりにするをべき。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
そして、私は彼女がいつもこのやうに機嫌きげんがよくてやさしくて、度々すぎるほど彼女がさうしたやうに私をし𢌞したり、叱つたり、法外はふぐわいに用をさせたりしないようにとねがつた。
其方儀そのはうぎ先年京都日野家につとめちう種々しゆ/″\惡事あくじに及び其上嘉川主税之助方に於て主人しゆじんの惡事を助け先代平助嫡子ちやくし藤五郎藤三郎に無禮ぶれい法外はふぐわいの儀を働き侍女こしもとしま絞殺しめころし候だん重々ぢう/\不屆ふとゞきつき獄門ごくもん申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)