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おおぎまち
ふりがな文庫
“
正親町
(
おおぎまち
)” の例文
『医心方』は
禁闕
(
きんけつ
)
の秘本であった。それを
正親町
(
おおぎまち
)
天皇が
出
(
いだ
)
して
典薬頭
(
てんやくのかみ
)
半井
(
なからい
)
通仙院
(
つうせんいん
)
瑞策
(
ずいさく
)
に賜わった。それからは
世
(
よよ
)
半井氏が護持していた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
三条西家が
正親町
(
おおぎまち
)
三条の庶流で、その正親町三条がまた三条宗家に発して庶流になるのであるから、実隆の生家は非常に貴いというほどでなく
東山時代における一縉紳の生活
(新字新仮名)
/
原勝郎
(著)
正親町
(
おおぎまち
)
男爵が、「覚醒を要する二箇の特殊部落」として、華族と所謂特殊部落とを対照して論ぜられたのは、語いささか矯激に過ぎるの嫌いはあるが
「特殊部落」と云う名称について
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
我らのご先祖
宗介
(
むねすけ
)
様が
正親町
(
おおぎまち
)
天皇
天正
(
てんしょう
)
年間に生きながら魔界の天狗となりこの八ヶ嶽へ上られてからは
総
(
あらゆ
)
る下界の人間に対して災難をお下しなされたのだ。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
火の手は
忽
(
たちま
)
ちに土御門の大路を越えて、あっと申す間もなく
正親町
(
おおぎまち
)
を
甞
(
な
)
めつくし、桃花坊は
寝殿
(
しんでん
)
といわずお庭先といわず、黒煙りに包まれてしまいました。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
▼ もっと見る
そのうちに、夕立が来て、舞台も観衆も、ズブ濡れになったが、
正親町
(
おおぎまち
)
天皇も、秀吉も、座をうごかないので、
舞人
(
まいて
)
も見物も、そのまま
興
(
きょう
)
をつづけていた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
静寂が、城中に渡って、柳原大納言、
正親町
(
おおぎまち
)
中納言、
甘露寺
(
かんろじ
)
中納言の三卿が、お上りという時だった。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
彼は
外様
(
とざま
)
中の外様大名なり。その乃祖元就が、
正親町
(
おおぎまち
)
天皇の即位大礼の資を献じてより以来、恩賜の菊桐は、彼が
伝家
(
でんか
)
の記号となり、
大膳太夫
(
だいぜんだゆう
)
は、彼が伝来の通称となれり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
この計画に荷担して幕府に反対し
併
(
あわ
)
せて公武合体派を排斥しようとする
有栖川宮
(
ありすがわのみや
)
をはじめ、
正親町
(
おおぎまち
)
、日野、石山その他の公卿たちがあったことも見のがせない、と景蔵は言っている。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
火の手は
忽
(
たちま
)
ちに土御門の大路を越えて、あつと申す間もなく
正親町
(
おおぎまち
)
を
甞
(
な
)
めつくし、桃花坊は
寝殿
(
しんでん
)
といはずお庭先といはず、黒煙りに包まれてしまひました。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
「看聞御記」には、伊勢守上洛の記事や、また、伊勢守が禁庭に召されて、その剣技をもって、
正親町
(
おおぎまち
)
天皇の天覧の栄に浴したことなどを屡〻記載してある。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
垂加流
(
すいかりゅう
)
の神道の鼓吹者で、かつ兵学の大家であったが、宝暦年間に京都において主人の徳大寺大納言家をはじめ、
正親町
(
おおぎまち
)
三条
公積卿
(
きみのりきょう
)
などに、同じく尊王抑覇の説を述べて
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
正親町
(
おおぎまち
)
天皇の時、
従
(
じゅ
)
五位
上
(
じょう
)
岡本
保晃
(
ほうこう
)
というものがあった。保晃は半井瑞策に『医心方』一巻を借りて写した。そして
何故
(
なにゆえ
)
か原本を半井氏に返すに及ばずして歿した。保晃は由顕の曾祖父である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
正親町
(
おおぎまち
)
中納言が、ものずきに、岡部美濃守をふり返って、訊いた。
元禄十三年
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「……あの銀杏のそばの土塀が、
正親町
(
おおぎまち
)
様だよ。藤原
有範
(
ありのり
)
様のお
館
(
やかた
)
は、あそこを曲がると、すぐさ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「私のほうのたのうだお方は、
正親町
(
おおぎまち
)
様にござりますか」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
正親町
(
おおぎまち
)
天皇には、この機会に、臣信長へ、従一位太政大臣を、贈位贈官あらせられた。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と思いながら
中御門
(
なかみかど
)
殿だの
正親町
(
おおぎまち
)
殿だのという公卿へ、わずかな金を借りに行って
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正親町
(
おおぎまち
)
天皇には、禅に
御心
(
みこころ
)
をよせ給うこといと深くおわした。妙心寺の愚堂など幾たびか召されて宮中の
禅莚
(
ぜんえん
)
に参じている。従って、朝廷に奉じる禅家一般の臣節にも、武家以上かたいものがあった。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
親
常用漢字
小2
部首:⾒
16画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“正親町”で始まる語句
正親町卿
正親町公董
正親町天皇
正親町實愛