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標的
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まと
ふりがな文庫
“
標的
(
まと
)” の例文
折助連の批評と皮肉のためによい
標的
(
まと
)
であって、その標的に置かれた善良なる婦人たちのためには、実に不幸なことでありました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それかあらぬか、
同地
(
どうち
)
の
神明社内
(
しんめいしゃない
)
には
現
(
げん
)
に
小桜神社
(
こざくらじんじゃ
)
(
通称
(
つうしょう
)
若宮様
(
わかみやさま
)
)という
小社
(
しょうしゃ
)
が
遺
(
のこ
)
って
居
(
お
)
り、
今尚
(
いまな
)
お
里人
(
りじん
)
の
尊崇
(
そんすう
)
の
標的
(
まと
)
になって
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ウルランド氏は、
謹厳
(
きんげん
)
いやしくもせぬ模範的紳士として、社交界の物言う花から
覘
(
ねら
)
いうちの
標的
(
まと
)
となっていた人物だった。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼女の顔はむしろわれわれ二人の利害を
標的
(
まと
)
にして物を云ってるらしく
真面目
(
まじめ
)
に見えた。自分は下女の言葉を信ずれば信ずるほど母の事が気になった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お前達の
標的
(
まと
)
も小銃も呪はれろ、地下のものと、其の神聖な休息とのことを少しも考へぬ、騒々しい
生物
(
いきもの
)
よ! お前達の野心も、計画も呪はれろ、『死』の
聖殿
(
みや
)
の側で
射的場と墓地
(新字旧仮名)
/
シャルル・ピエール・ボードレール
(著)
▼ もっと見る
近くに
標的
(
まと
)
を定めて投げてみたが、なかなか中らなかった。それでも、隆吉は二三度あてた。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
それだのに右大将なども私を恨みの
標的
(
まと
)
にしているそうだ。一人の求婚者に同情して与えてしまえばほかの人は皆失恋することになるのだから、うかと縁談が決められないのだよ。
源氏物語:30 藤袴
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
しかしそれは推測を誤って居る。敵が鴎外と云う名を
標的
(
まと
)
にして矢を放つ最中に、予は鴎外という名を署する事を
廃
(
や
)
めた。矢は
蝟毛
(
いもう
)
の如く的に立っても、予は痛いとも思わなかった。
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
たれが、そんなややこしい理論
構説
(
こうせつ
)
に耳をかそう。名分とは、民の直情に合致するものだ。大義とは、民のなかに持っている鉄則の信条じゃ。この
標的
(
まと
)
を
外
(
はず
)
しては、
戦
(
いくさ
)
も政治もうまく運ぶわけはない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
標的
(
まと
)
を外して撃った弾丸が、火柱の主に
中
(
あた
)
る筈がない。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「
標的
(
まと
)
と、
標的
(
まと
)
の星」
まざあ・ぐうす
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
これは大入場の観客の問題となったのみならず、士分の者や、町民の
由緒
(
ゆいしょ
)
と富裕とを持った者の桟敷に至るまでも、やはり注目の
標的
(
まと
)
となりました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
乱暴とより外に取りようのない一徹一図な点も非難の
標的
(
まと
)
になった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“標的”の意味
《名詞》
標的(ひょうてき)
射撃などの的。目当て。
ねらい。目標。
(出典:Wiktionary)
標
常用漢字
小4
部首:⽊
15画
的
常用漢字
小4
部首:⽩
8画
“標”で始まる語句
標
標榜
標題
標本
標準
標札
標山
標語
標致
標本室