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楠正成
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くすのきまさしげ
ふりがな文庫
“
楠正成
(
くすのきまさしげ
)” の例文
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
、
名和長年
(
なわながとし
)
のわずか三人が出ただけのことで、当時の人心が、天皇に忠誠であったとの証拠には、とうていなりえないのである。
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
木曽義仲
(
きそよしなか
)
を討ったとき
義経
(
よしつね
)
は都に入るやいなや第一番に皇居を守護した、かれは正義の英雄である、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の忠はいうまでもない。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
さりとて東京見物などをする気も起らず(自分はとうとう、明治神宮も、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の銅像も、泉岳寺の四十七士の墓も見ずに終りそうです)
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
まず歴史家として有名な
黒川真頼
(
くろかわまより
)
先生が
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
という歴史上の人物について考証された(
今泉雄作
(
いまいずみゆうさく
)
先生も加わっていました)。
幕末維新懐古談:68 楠公銅像の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
徳川家康
(
とくがはいへやす
)
と
書
(
か
)
かずして
家康徳川
(
いへやすとくがは
)
といい、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
と
書
(
か
)
かずして
正成楠
(
まさしげくすのき
)
といひ、
紀貫之
(
きのつらゆき
)
と
書
(
か
)
かずして
貫之紀
(
つらゆきき
)
といふべきか。これは
餘程
(
よほど
)
變
(
へん
)
なものであらう。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
▼ もっと見る
八百発のねらい撃ちである。正規兵の代りに全朝鮮の虎猟師を駆集めたなぞは、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
そこのけの戦術家だった。
撥陵遠征隊
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
大塔宮様が熊野方面に落ち、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
が
河内摂津
(
かわちせっつ
)
の間に、
隠顕出没
(
いんけんしゅつぼつ
)
して再挙を計るべく、赤坂の城をこうして開いたのは、元弘元年十月の、二十一日のことであった。
赤坂城の謀略
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「兜を割るので、——敵の目がくらむ所を
撃
(
う
)
ちとったものでがす。
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
時代から用いたようで……」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
貧乏してまでも同志を欺く苦肉の
謀
(
はかりごと
)
をしてお
上
(
かみ
)
の御用を勤めていたというなら、それこそ
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
ほどでなくとも
赤穂
(
あこう
)
の義士ぐらいに値踏み出来る国家の功労者である。
最後の大杉
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
また『太平記』に、『
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の亡霊が一条の戻り橋にて、女に化して
大森彦七
(
おおもりひこしち
)
をおどしたり』
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
「や、また敵が襲って来るそうな。おれは
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の故知を学んでいるんだ。
屎合戦
(
くそがっせん
)
だ。」
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
遠く明治七年の河原崎座における「
新舞台巌楠
(
しんぶたいいわおのくすのき
)
」の
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
にはじまり、更に明治九年の中村座における「
牡丹平家譚
(
ふうきぐさへいけものがたり
)
」の
重盛
(
しげもり
)
に至って、いよいよその熱を高めたと伝えられているが
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
相摸
(
さがみ
)
の
相
(
さが
)
という字に
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の
成
(
しげ
)
という字だが、
相成
(
さがしげ
)
じゃア分らねえし、又きもじさまとア誰の名だか、それから、えゝと……あしからかす/\
御
(
おん
)
かんにん被下度候……何だか読めねえ
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
表坊主の如き低い身分の者には似合わず読書を好み公務の余暇
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
に関する旧記を渉猟し『南木志』五巻を著してこれを幕府に献じ白銀を下賜せられた。没した時は年四十五であった。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それはある夜同室に
枕
(
まくら
)
をならべて眠りにつきながらの話に、ワシントンと
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
との比較論が始まり、僕が
楠公
(
なんこう
)
を愛国者と称したのを、彼はこれを訂正し、
楠公
(
なんこう
)
は愛国者でなく忠臣だといった。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「南朝の忠臣
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
はいかがでございましょう?」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
維新がなつてのち間もなく、薩長政府は、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
を神として祭り、また
織田信長
(
おだのぶなが
)
を忠臣として追賛したりしている。その楠氏は、はじめには北条幕府のために、大いに尽くした武人である。
天皇:誰が日本民族の主人であるか
(新字新仮名)
/
蜷川新
(著)
高麗蔵
(
こまぞう
)
、
家橘
(
かきつ
)
などが加入して、一番目に「
黄門記
(
こうもんき
)
」、中幕に「
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
」、二番目に「松田の喧嘩」を出し、十一月には左団次一座に
芝翫
(
しかん
)
、
猿之助
(
えんのすけ
)
、源之助が加入して、一番目に「
碁盤忠信
(
ごばんただのぶ
)
」
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ゆえに広い意味においては親兄弟にも勝たねばならぬ。
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
の歌に
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
他ならぬ
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
公だ。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
楠
漢検準1級
部首:⽊
13画
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
“楠正”で始まる語句
楠正行
楠正位
楠正儀
楠正勝