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木魚
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もくぎよ
ふりがな文庫
“
木魚
(
もくぎよ
)” の例文
灯は
明々
(
あか/\
)
と壁を
泄
(
も
)
れ、
木魚
(
もくぎよ
)
の音も山の空気に響き渡つて、流れ下る細谷川の
私語
(
さゝやき
)
に交つて、一層の寂しさあはれさを添へる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
微祿
(
びろく
)
した舊幕臣の娘に育つて、おまけに私の
母方
(
はゝかた
)
の祖父は、私の書いた「
舊聞日本橋
(
きうぶんにほんばし
)
」の中に、
木魚
(
もくぎよ
)
の顏と題したほど、チンチクリンのお
出額
(
でこ
)
なのだが
日本橋あたり
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
平次の指は眞つ直ぐに、佛壇の前に
据
(
す
)
ゑた
禿
(
はげ
)
ちよろの
木魚
(
もくぎよ
)
を指さしてゐるのでした。
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
其内
(
そのうち
)
薄
(
うす
)
い
霜
(
しも
)
が
降
(
お
)
りて、
裏
(
うら
)
の
芭蕉
(
ばせう
)
を
見事
(
みごと
)
に
摧
(
くだ
)
いた。
朝
(
あさ
)
は
崖上
(
がけうへ
)
の
家主
(
やぬし
)
の
庭
(
には
)
の
方
(
はう
)
で、
鵯
(
ひよどり
)
が
鋭
(
する
)
どい
聲
(
こゑ
)
を
立
(
た
)
てた。
夕方
(
ゆふがた
)
には
表
(
おもて
)
を
急
(
いそ
)
ぐ
豆腐屋
(
とうふや
)
の
喇叭
(
らつぱ
)
に
交
(
まじ
)
つて、
圓明寺
(
ゑんみやうじ
)
の
木魚
(
もくぎよ
)
の
音
(
おと
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
日
(
ひ
)
は
益
(
ます/\
)
短
(
みじ
)
かくなつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さうね、でも、
木魚
(
もくぎよ
)
を頬ぺたに吊してゐるやうにも見えるわね。」
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「さうね。でも、
木魚
(
もくぎよ
)
を頬ぺたに吊してゐるやうにも見えるわね。」
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
“木魚”の意味
《名詞》
木製で中空の仏具で、表面に魚鱗が彫られ、先を布などで覆った撥で叩き、音を出すもの。
禅宗寺院の庫裏の軒先に掛け、時刻を知らせる魚の形をした木製の板。
(出典:Wiktionary)
“木魚”の解説
木魚(もくぎょ、杢魚とも)は、仏具・楽器の一種である。
(出典:Wikipedia)
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
魚
常用漢字
小2
部首:⿂
11画
“木魚”で始まる語句
木魚庵
木魚然
木魚講