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撒布
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さんぷ
ふりがな文庫
“
撒布
(
さんぷ
)” の例文
火室の前の方に薄く、手前へ向って次第に厚くなるように
撒布
(
さんぷ
)
しなければならないと教えながらも、実際は反対の結果に終ったりする。
指導物語:或る国鉄機関士の述懐
(新字新仮名)
/
上田広
(著)
空から
撒布
(
さんぷ
)
されたビラは空襲の切迫を警告していたし、脅えた市民は、その頃、日没と同時にぞろぞろと避難行動を開始した。
壊滅の序曲
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
天下に
撒布
(
さんぷ
)
されたあらゆる標本を回収しそのただ一枚だけを残して他はことごとく焼いてしまったとしたら、その残った一枚は少なくも数百円
地図をながめて
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
拭ふが如く正氣に返つて、谷中の堂に銅の
大手洗鉢
(
おほてあらひばち
)
を寄進したと言つた
比
(
たぐ
)
ひの噂が、風に乘つて
撒布
(
さんぷ
)
されるやうに、江戸中へ廣がつて行つたのです。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
三平の所属は、武田家の
乱波組
(
らっぱぐみ
)
(隠密)であった。敵国
攪乱
(
こうらん
)
、諜報、聯絡、流言浮説の
撒布
(
さんぷ
)
など、あらゆる実戦以外の戦闘に跳躍しているひとりであった。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
普通の塩水を穀倉に
撒布
(
さんぷ
)
しまた
床板
(
ゆかいた
)
の裂け目に流し込んでおくことを教えたり、穀象虫を駆除するために
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その地方に大
恐惶
(
きょうこう
)
をきたし、毒団子を
撒布
(
さんぷ
)
するやら、鼠の伝染病の黴菌をまくやら、非常な騒ぎをした。
動物の私有財産
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
田舎では田鼠の撲滅策として、久しい前からチブス菌を
撒布
(
さんぷ
)
することが奨励せられた。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
も
拂曉
(
あけがた
)
から
空
(
そら
)
が
餘
(
あま
)
りにからりとして
鈍
(
にぶ
)
い
軟
(
やはら
)
かな
光
(
ひかり
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
毎日
(
まいにち
)
吹
(
ふ
)
き
捲
(
ま
)
くる
疾風
(
しつぷう
)
が
其
(
そ
)
の
遠
(
とほ
)
い
西山
(
せいざん
)
の
氷雪
(
ひようせつ
)
を
含
(
ふく
)
んで
微細
(
びさい
)
に
地上
(
ちじやう
)
を
掩
(
おほ
)
うて
撒布
(
さんぷ
)
したかと
思
(
おも
)
ふやうに
霜
(
しも
)
が
白
(
しろ
)
く
凝
(
こ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
拭うがごとく正気に返って、谷中の堂に銅の
大手洗鉢
(
おおちょうずばち
)
を寄進したといった
比
(
たぐ
)
いの噂が、風に乗って
撒布
(
さんぷ
)
されるように、江戸中へ広がって行ったのです。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“撒布”の意味
《名詞》
撒布(稀:さっぷ、慣用:さんぷ :「散布」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
撒き散らすこと。振り撒くこと。
(出典:Wiktionary)
撒
漢検準1級
部首:⼿
15画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“撒”で始まる語句
撒
撒水
撒散
撒水夫
撒里矢爾酸曹達
撒乱
撒付
撒札
撒血
撒砂