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指端
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ゆびさき
ふりがな文庫
“
指端
(
ゆびさき
)” の例文
指端
(
ゆびさき
)
の痛くなるほど力を入れてそれを
外
(
はず
)
し、雨戸へ手をかけたが、
得体
(
えたい
)
の知れない怪物が戸の外に立っているような気がするので、
恐
(
こわ
)
ごわ開けた。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
それは
丁度
(
ちょうど
)
人間
(
にんげん
)
が
平地
(
へいち
)
を
駆
(
か
)
けると
同
(
おな
)
じく、
指端
(
ゆびさき
)
一
(
ひと
)
つ
触
(
ふ
)
れずに、
大木
(
たいぼく
)
の
幹
(
みき
)
をば
蹴
(
け
)
って、
空
(
そら
)
へ
向
(
む
)
けて
駆
(
か
)
け
上
(
あが
)
るのでございますが、その
迅
(
はや
)
さ、
見事
(
みごと
)
さ、とても
筆
(
ふで
)
や
言葉
(
ことば
)
につくせる
訳
(
わけ
)
のものではありませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
九兵衛は横から顔を持って往って一眼見た後に、膝を寄せて往って両手ですくい、それを右の
指端
(
ゆびさき
)
に軽く撮んで行灯の戸を開けて灯火の光に透して見た。
蠅供養
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
三左衛門はあっちこっちに石を置いている主翁の
指端
(
ゆびさき
)
の
顫
(
ふる
)
えを見ていた。それは主翁の神経的な癖であった。
竈の中の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
洋服の男が右の
指端
(
ゆびさき
)
でテーブルの上を軽く
叩
(
たた
)
いた。謙作のテーブルから離れて往きかけた女が足を止めた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
主翁は
枕頭
(
まくらもと
)
に坐った女房に
揺
(
ゆ
)
り起されてやっと眼を覚したが、眠くて眠くてしかたがないので、伸ばした右の手の手首を左の
指端
(
ゆびさき
)
で
掻
(
か
)
きながら寝ぼけ声を立てた。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「なんでもないことだ、君にこれでね」と、神中は右の手の
指端
(
ゆびさき
)
を見せるようにした。そこには短い白い糸のようなものがあった。「これで、僕の左の人さし指を縛ってくれたまえ」
雀が森の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
新吉は右の
指端
(
ゆびさき
)
を右の眼の傍へ持って往って、人さし指で
目頭
(
めがしら
)
をちょとおさえた。
女の首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
老婆は歯の抜けた歯茎を見せながらコップを持って少年の傍へ往って、
隻手
(
かたて
)
の
指端
(
ゆびさき
)
をその口の中へさし入れ、軽がると口をすこし
開
(
ひら
)
かしてコップの血を
注
(
つ
)
ぎ込んだ。少年は大きな吐息をした。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“指”で始まる語句
指
指環
指図
指揮
指輪
指頭
指貫
指示
指金
指物師