持重もちおも)” の例文
町長は持重もちおもりのする手籠をその男に差し出した。男は鋭い眼でちらと町長の顔を見たが、皮肉な笑ひやうをしてそれを受取つた。
それに蠻勇ばんゆうもつにんじてるので、一採集さいしふしたものは、いくら途中とちう持重もちおもりがしても、それをてるといふことぬ。かたほねれても、つてかへらねば承知しようちせぬ。
奥方は手文庫から、持重もちおもりのする金包を出して、ひた泣く勝之助に押しやります。
さらば、身代りのおんなを奪ろう!……も一つほかにもある。両のたもと持重もちおもろう。あとは背負うても、抱いても荷じゃ。やあ、殿、上﨟たち、此方衆こなたしゅにはただ遊うだじゃいの。道すがらねんごろ申したたわむれじゃ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして眼を一杯にけてじろ/\見廻したが、何処に一つ純金むくきんらしい光は無かつたし、それに持重もちおもりが少しも無かつた。
奧方は手文庫から、持重もちおもりのする金包を出して、ひた泣く勝之助に押しやります。
船頭が持つかいのような握太にぎりぶとな、短い杖をな、唇へあてて手をその上へ重ねて、あれじゃあ持重もちおもりがするだろう、鼻を乗せて、気だるそうな、退屈らしい、呼吸いきづかいも切なそうで、病後やみあがり見たような
政談十二社 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彫像てうざう一個ひとついて歩行あるくに持重もちおもりがしてるものか! ……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
打棄うつちやらしつたえ、持重もちおもりがたゞかね。」
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)