打死うちじに)” の例文
打死うちじにはしたが、相国寺の戦に敵の総帥の山名宗全を脅かして、老体の大入道をして大汗をかいて悪戦させたのは安富喜四郎であった。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
良人おっと自分じぶんまえ打死うちじにしたではないか……にくいのはあの北條ほうじょう……縦令たとえ何事なにごとがあろうとも、今更いまさらおめおめと親許おやもとなどに……。』
そして、その物語では女は二階堂左衛門尉政宣にかいどうさえもんのじょうまさのぶ息女そくじょ弥子いやことなり、政宣が京都の乱に打死うちじにして家が衰えたので、わらわ万寿寺ばんじゅじほとりに住んでいると荻原に云った。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何でも非常に人望のある人で、戦争のときも一番先に打死うちじにをしたのだそうである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのころ三浦みうらぞく小田原おだわら北條氏ほうじょうし確執かくしつをつづけていましたが、武運ぶうんつたなく、籠城ろうじょうねんのち荒次郎あらじろうをはじめ一ぞくほとんど全部ぜんぶしろまくら打死うちじにげたことはあまりにも名高なだか史的事蹟してきじせきであります。
良人おっとをはじめとしてほとんど全部ぜんぶしろまくら打死うちじにしてしまいました。