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憫然
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あはれ
ふりがな文庫
“
憫然
(
あはれ
)” の例文
取らん事思ひも
寄
(
よ
)
らず今云事の
僞
(
いつは
)
りにも
有
(
ある
)
まじ
主
(
しう
)
の爲の出來心にて盜みに來りしと
正直
(
しやうぢき
)
に云ふ事の
憫然
(
あはれ
)
なれば此金を汝に與へん間
主人
(
しゆじん
)
の
難儀
(
なんぎ
)
を
救
(
すく
)
ひ妻を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
鷹
(
たか
)
に
遭
(
あ
)
へる小鳥の如く
身動
(
みうごき
)
し
得為
(
えせ
)
で押付けられたる貫一を、風早はさすがに
憫然
(
あはれ
)
と見遣りて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
鉋
(
かんな
)
を持つては好く削らんことを思ふ心の尊さは金にも銀にも
比
(
たぐ
)
へ難きを、僅に残す
便宜
(
よすが
)
も無くて徒らに
北邙
(
ほくばう
)
の土に
没
(
うづ
)
め、
冥途
(
よみぢ
)
の
苞
(
つと
)
と齎し去らしめんこと思へば
憫然
(
あはれ
)
至極なり、良馬
主
(
しゆう
)
を得ざるの悲み
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
忌々
(
いま/\
)
しく思ひ仁田村の八と云ふ
獵人
(
かりうど
)
の
宅
(
たく
)
へ
引越
(
ひつこし
)
居
(
ゐ
)
る處へ手先の
幸
(
かう
)
八と云ふ者此事を
嗅付
(
かぎつ
)
け
郡代役所
(
ぐんだいやくしよ
)
へ引行入牢させけるを
兄
(
あに
)
九郎右衞門聞
込
(
こみ
)
流石
(
さすが
)
憫然
(
あはれ
)
に思ひ
内々
(
ない/\
)
取繕
(
とりつくろ
)
ひを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
着替
(
きかへ
)
もせず居たりしは
拙
(
つたな
)
き運と知られけり茲に原町の家主に
平兵衞
(
へいべゑ
)
と云ふ者あり
近邊
(
きんぺん
)
にて評判の
如才
(
じよさい
)
なき男にて至つて
慈悲
(
じひ
)
深
(
ふか
)
く人を
憐
(
あはれ
)
みけるが
平生
(
へいぜい
)
喜八の正直なる心を
感
(
かん
)
じ何時も
憫然
(
あはれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
憫
漢検1級
部首:⼼
15画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“憫”で始まる語句
憫
憫笑
憫殺
憫察
憫憐