恩義おんぎ)” の例文
ひと三河武士みかわぶしの末流として徳川累世るいせい恩義おんぎに対し相済あいすまざるのみならず、いやしくも一個の士人たる徳義とくぎ操行そうこうにおいて天下後世に申訳もうしわけあるべからず。
熟々つく/″\見られしが其方日頃懇意こんいに致し恩義おんぎにも相成し同宿成る穀屋平兵衞が坂戸村名主庄左衞門より金子きんす百兩受取し事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おつは、さおを大事だいじにしてりをしました。そして、こう恩義おんぎながかんじて、こうこまったときはたすけてやりましたので、こうはいまさらながら、一ぽんりざおをたっとおもったのであります。
一本の釣りざお (新字新仮名) / 小川未明(著)
すなわちその思想しそうは純然たる古流こりゅうにして、三河武士みかわぶし一片の精神せいしん、ただ徳川累世るいせい恩義おんぎむくゆるの外他志たしあることなし。
のばして貰ひし恩義おんぎは城重のかげあらうな然れば師匠ししやうなり義理有る養父なり實父よりは猶更大切たいせつに致さねば相成まじ然るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
申立るやつかな汝ごときの者何事もわきまへざるとおぼえたりそも棄子すてごを致したりと有ては容易ようい成ざる罪人なり然るを何ぞや汝が罪をも思はず右樣申立るは畢竟ひつきやう久八へ千太郎より恩義おんぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)