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忘
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ぼう
ふりがな文庫
“
忘
(
ぼう
)” の例文
△「
私
(
わし
)
はその大和路の者であるが、少し仔細あって、えゝ長らく江戸表にいたが、
故郷
(
こきょう
)
忘
(
ぼう
)
じ
難
(
がた
)
く又帰りたくなって帰って来ました」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あなたも、いずれお死ににならなければならないでしょうし、わたしも
故郷
(
こきょう
)
忘
(
ぼう
)
じがたしで、このへんをもういちど見ておきたいとおもったのです。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
物我相
忘
(
ぼう
)
じ、物が我を動かすのでもなく、我が物を動かすのでもない、ただ一の世界、一の光景あるのみである。
善の研究
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
よく見ると、その金ぶち眼鏡のにやけた男が、まごうかたなき、私、ええ、この私だったので、かれ、あのときのうれしさは
忘
(
ぼう
)
じがたいと、いまでもよく申しています。
虚構の春
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
それはやがて剣に理を失った左膳と、恋に我を
忘
(
ぼう
)
じ果てたお藤とのこころの姿でもあった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
復讐の鬼と化した私は、前後を
忘
(
ぼう
)
じ、昼といわず夜といわず
巷
(
ちまた
)
を走り廻った。
大脳手術
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
流転
(
るてん
)
の
相
(
そう
)
を
忘
(
ぼう
)
ぜむと、心の
渇
(
かわき
)
いと
切
(
せち
)
に
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それにお尋ねの風聞も大抵抜けた様子だから故郷
忘
(
ぼう
)
じ
難
(
がた
)
しの
譬
(
たとえ
)
で、二人一緒で江戸へ
往
(
ゆ
)
き、どんな暮しでもしようじゃないか、懐に金も有ることだからと
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
按摩になってと思いまして入ったんでございますが、
漸々
(
だん/\
)
銭が無くなっちまいましたから、江戸へ帰っても借金はあり、と云って
故郷
(
こきょう
)
忘
(
ぼう
)
じ
難
(
がた
)
く、何うかして帰りてえが
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の
翌年
(
よくとし
)
の九月産み落したのは此処に居ります此の
四萬太郎
(
しまたろう
)
という忰で、これはお前とは
敵同士
(
かたきどうし
)
の原丹治の子でございます、それから故郷
忘
(
ぼう
)
し
難
(
がた
)
しとは宜く云ったもので
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お
母
(
っか
)
さまは芝居でも御見物なすってお帰りになる事だろうから、中々一ト月や二タ月は
故郷
(
こきょう
)
忘
(
ぼう
)
じ
難
(
がた
)
しで、あっちこっちをお廻りなさるから、急にはお帰りになるまいと存じましたに
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
故郷
忘
(
ぼう
)
じがたく
詫言
(
わびごと
)
をして帰ろうと江戸へ参って自分の屋敷へ来て見ると、改易と聞いて途方に暮れ、
爰
(
こゝ
)
と云う
縁類
(
えんるい
)
も無いから
何
(
ど
)
うしたらよかろうと
菩提所
(
ぼだいしょ
)
へ行って聞くと、親父は突殺され
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
忘
常用漢字
小6
部首:⼼
7画
“忘”を含む語句
忘却
忘八
勿忘草
忘我
備忘録
胴忘
物忘
忘恩
忽忘草
打忘
置忘
度忘
見忘
備忘
忘誕
面忘
遺忘
忘筌子
忘惑
終身不忘
...