“志村(しむら)” の例文
そして二枚(まい)の大畫(たいぐわ)(今日(けふ)の所謂(いはゆ)る大作(たいさく))が並(なら)べて掲(かゝ)げてある前(まへ)は最(もつと)も見物人(けんぶつにん)が集(たか)つて居(ゐ)る二枚(まい)の大畫(たいぐわ)は言(い)はずとも志村(しむら)の作(さく)と自分(じぶん)の作(さく)。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
子供等と志村(しむら)の家へ行った。崖下の田圃路(たんぼみち)で南蛮ぎせるという寄生植物を沢山採集した。加藤首相痼疾(こしつ)急変して薨去(こうきょ)。
震災日記より (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
僕は実際無常を感じてしまったね。あれでも君、元は志村(しむら)の岡惚(おかぼ)れだったんじゃないか。
片恋 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「志村(しむら)の家内でござります」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこで衆人(みんな)の心持(こゝろもち)は、せめて畫(ゑ)でなりと志村(しむら)を第(だい)一として、岡本(をかもと)の鼻柱(はなばしら)を挫(くだ)いてやれといふ積(つもり)であつた。自分(じぶん)はよく此(この)消息(せうそく)を解(かい)して居(ゐ)た。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それでも感心(かんしん)なことには、畫板(ぐわばん)に向(むか)うと最早(もはや)志村(しむら)もいま/\しい奴(やつ)など思(おも)ふ心(こゝろ)は消(き)えて書(か)く方(はう)に全(まつた)く心(こゝろ)を奪(と)られてしまつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
しかるに天性好きな画では全校第一の名誉を志村(しむら)という少年に奪われていた。
画の悲み (新字新仮名) / 国木田独歩(著)