-
トップ
>
-
心外
>
-
しんぐわい
近子は
唇を
噛みながら、さも
忌々しさうに、さも
心外さうに、默ツて
所天の
長談義を聽いてゐたが、「ですから、
貴方はおえらいのでございますよ。」と打突けるやうに
謂ツて
龍華寺の
坊さまにいぢめられんは
心外と、これより
學校へ
通ふ
事おもしろからず、
我まゝの
本性あなどられしが
口惜しさに、
石筆を
折り
墨をすて、
書物も
十露盤も
入らぬ
物にして
さすれば
無用の
費を
節せむ、
汝一人の
奉公にて
萬人のためになりたるは、
多く
得難き
忠義ぞかし、
罪無き
汝を
辱しめつ、
嘸心外に
思ひつらむが、
予を
見棄てずば
堪忍して、また
此後を
頼むぞよ
“心外”の意味
《名詞》
心外(しんがい、しんげ)
(しんがい)思いの外。意外。また的外れな批判的言辞や迷惑な行動、残念な結果などに不服を感じること。
(しんげ)(仏教)心の外(にあるもの)。
(しんがい)心臓の外部。
(しんげ)心臓外科の略。
(出典:Wiktionary)