心勞しんらう)” の例文
新字:心労
せがれの新太郎があの晩から蟲を起して、夜もおち/\眠られない有樣。若い母親お國の心勞しんらうは一と通りではありません。
ひやういはく此嘉川家一でうは大岡殿大いに御心勞しんらうなされしは第一貳千五百石の御旗本をうしなはん事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つけなぐさめしが此程はたくはへもとぼしく成りしと見え猶々なほ/\心勞しんらうするていの如何にも不便ふびんなりと思ひしにぞ或時友次郎が座敷ざしきれいの如く見舞みまひに來り御きやくには今日の御樣子は如何にと尋ぬれば折節をりふし友次郎はねむりにつきお花は枕元まくらもとくすり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
呼出しの上夫々相當の過料くわれう申付らるかくて天一坊一けん善惡ぜんあく邪正じやせい明白に決斷けつだん相濟み落着らくちやくとなりければ此段このだん上聽じやうちやうたつしける將軍家の上意にもし越前ゑちぜん無ば彼惡僧にたばかられん者と深く御稱美ごしようび有て三州額田郡ぬかたごほり西大平にしおほひらに於て一萬石加増仰付られ越前守是迄の心勞しんらう一方ならざりしも其甲斐そのかひありて愁眉しうび
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)