心入こゝろいれ)” の例文
紋「うむ、今日きょうはお兄上様からお心入こゝろいれの物を下され、それを持参いたしたお使者で、平生つねの五郎治では無かった、誠に使者太儀たいぎ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……おくよ、其許そなたまへむすめうて、婿むこがねパリスどのゝふか心入こゝろいれほどらせて、よいかの、つぎ水曜日すゐえうびには……いや、ちゃれ、けふは何曜日なにえうびぢゃ?
じつ以前いぜんに、小山内をさないさんが一寸ちよつと歸京ききやうで、同行いつしよだつた御容色ごきりやうよしの同夫人どうふじん、とめさんがお心入こゝろいれの、大阪遠來おほさかゑんらい銘酒めいしゆ白鷹はくたかしか黒松くろまつを、四合罎しがふびん取分とりわけて
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
子供達皆無事のよし、何事も皆お前様の深き心入こゝろいれよりと嬉しく候。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
それではどうも折角の心入こゝろいれも無になります、御意には入りますまいが、元より尊君の様なる正道潔白なるお方に差上げまするには、盗取ぬすみとりました穢れた金銀をもって求めました酒肴さけさかなではございません