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従順
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すなお
ふりがな文庫
“
従順
(
すなお
)” の例文
旧字:
從順
然し、その理由を是非にも聴こうとする衝動には、可成り悩まされたけれども、杉江はただ
従順
(
すなお
)
に
応
(
いら
)
えをしたのみで、離れを出た。
絶景万国博覧会
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
その間音なしく此処で
書物
(
ほん
)
を見ているようにと言付けられたから、乃公は
従順
(
すなお
)
に書物を読み始めた。空は青い。日は
能
(
よ
)
く照っている。家にいるのは勿体ない。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
お仙は母の言うなりに
従順
(
すなお
)
に動いた。最早
処女
(
おとめ
)
の盛りを思わせる年頃で、背は母よりも高い位であるが、子供の時分に一度
煩
(
わずら
)
ったことがあって、それから
精神
(
こころ
)
の発育が遅れた。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
やれ
従順
(
すなお
)
でないの、態度が傲慢不遜だのと言われていた、謂ゆる利口な生徒や頓智のきく学生が、この旧師の気の毒な境遇を知ると、中にはいろんな必要な持物まで売り払って
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
それならば騒がずともよいこと、為右衛門
汝
(
そなた
)
がただ
従順
(
すなお
)
に取り次ぎさえすれば仔細はのうてあろうものを、さあ十兵衛殿とやら
老衲
(
わし
)
について
此方
(
こち
)
へおいで、とんだ気の毒な目に
遇
(
あ
)
わせました
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
庭の内に
高低
(
こうてい
)
参差
(
しんし
)
とした十数本の松は、何れも
忍
(
しの
)
び得る
限
(
かぎ
)
り雪に
撓
(
た
)
わんで、最早
払
(
はら
)
おうか今払おうかと思い
貌
(
がお
)
に枝を
揺々
(
ゆらゆら
)
さして居る。
素裸
(
すっぱだか
)
になってた
落葉木
(
らくようぼく
)
は、
従順
(
すなお
)
に雪の積るに任せて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
然し梅子は
能
(
よ
)
くこれに堪えて愈々
従順
(
すなお
)
に介抱していた。
其処
(
そこ
)
で倉蔵が
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「だからいつも、
従順
(
すなお
)
にしてるが、きょうはいってやるぞ。やいッ」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と叱るようにして促がすと、あんな妙なお雛様って——と一端は光子が、
邪気
(
あどけ
)
なく頬を膨らませてすねてはみたが、案外
従順
(
すなお
)
に、連れられるまま祖母の室に赴いた。
絶景万国博覧会
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
こうして種々な手紙が新しい家まで舞込んで来るのは、別に三吉には不思議でもなかった。唯、妻が
自己
(
おのれ
)
の
周囲
(
まわり
)
を
見過
(
みあやま
)
らないで、
従順
(
すなお
)
に働いてくれさえすればそれで可い、こう思った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
従
常用漢字
小6
部首:⼻
10画
順
常用漢字
小4
部首:⾴
12画
“従”で始まる語句
従
従兄
従弟
従兄弟
従妹
従容
従姉
従来
従兄妹
従者