屈指ゆびをり)” の例文
五年目ごねんめには田地でんち取返とりかへし、はたけ以前いぜんよりえ、山懷やまふところ荒地あれち美事みごと桑園さうゑんへんじ、村内そんないでも屈指ゆびをり有富いうふう百姓ひやくしやうおはせたのです。しかもかれ勞働辛苦らうどうしんくはじめすこしかはらないのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
盡くして呉ける故わづか曲輪くるわの風も何時か見習みなら樓主あるじの悦び大方成らず依て丁字屋の板頭おしよく名前なまへ丁山ちやうざんとこそ名付たれそも突出つきだしの初めより通ひくるわ遊客いうかくは云ふも更なり仲の町の茶屋々々迄もほめものとせし位なれば日成らずして其の頃屈指ゆびをりの全盛と成りし事まつた孝行かうかうとくにして神佛も其赤心そのまごころ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)