小箱こばこ)” の例文
三月二十五日の修業式しゅうぎょうしきに本校へいった帰り、ちょうど、いま、立っているこのへんで、別れのことばをいい、みんなに、キャラメルの小箱こばこを一箱ずつくれた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
「これだね。」と、老人ろうじんは、そばにあった小箱こばこのひきだしから、ぬのつつんだ、あおいし根掛ねがけをして、おとこわたしました。おとこは、だまって熱心ねっしんていましたが
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また漆器しつきうへうつくしいいたものや、面白おもしろ人物じんぶついた鼈甲べつこう小箱こばこなどがあり、支那しな漢時代かんじだいには美術びじゆつすゝんでをつたことが、歴史れきしほんてをつても、まさか
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
二人がもう席を立とうというときに一人の警官がまる小箱こばこをもって来て、これに何か見覚えがないかと差し出した。それは茶色の硝子屑ガラスくずのようなものであった。勿論もちろん二人には思いもよらぬ品物だった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
小箱こばこおんな
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)