“寐言(ねごと)” の例文
此方(こなた)の三人は吃驚(びっくり)して顔を見合わせ「オヤ鍋の寐言(ねごと)だヨ」と果ては大笑いになる。お政は仰向いて柱時計を眺(なが)め
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『然(さ)うさ、私(わたし)もこれまで聞(き)いたことがない』と云(い)つて海龜(うみがめ)は、『妙(めう)な寐言(ねごと)だこと』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
言(い)ふ所(ところ)は勿論(もちろん)、秩序(ちつじよ)なく、寐言(ねごと)のやうで、周章(あわて)て見(み)たり、途切(とぎ)れて見(み)たり、何(なん)だか意味(いみ)の解(わか)らぬことを言(い)ふのであるが、何處(どこ)かに又(また)善良(ぜんりやう)なる性質(せいしつ)が微(ほのか)に聞(きこ)える、其言(そのことば)の中(うち)か、聲(こゑ)の中(うち)かに
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
一ツ寝の床に寐相(ねぞう)をかまはず寐言(ねごと)歯ぎしりに愛想をつかさるるとは知らで、たまたま小言の一も言はるれば、一図(いちず)に薄情とわるく気を廻して、これよりいよいよ何かにつけて悋気(りんき)の角を現す。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
言(い)う所(ところ)は勿論(もちろん)、秩序(ちつじょ)なく、寐言(ねごと)のようで、周章(あわて)て見(み)たり、途切(とぎ)れて見(み)たり、何(なん)だか意味(いみ)の解(わか)らぬことを言(い)うのであるが、どこかにまた善良(ぜんりょう)なる性質(せいしつ)が微(ほのか)に聞(きこ)える、その言(ことば)の中(うち)か、声(こえ)の中(うち)かに
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)