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密着
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くっつ
ふりがな文庫
“
密着
(
くっつ
)” の例文
「斬った斬った、今でも池田屋へ行って見ろ、天井も壁も槍の穴でブスブス、血と肉が、あっちこっちにべたべたと
密着
(
くっつ
)
いているわい」
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
玉子焼鍋へ油を敷いておいて今の物を少しずつ
中間
(
あいだ
)
を離して入れます。あんまり
密着
(
くっつ
)
けて入れると膨らむ時中で
互
(
たがい
)
に着いてしまいます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
眼の球を破裂する程剥き出し、口を裂ける程引き開き、両の拳を赤ん坊のように握り締め、膝頭をX形に
密着
(
くっつ
)
け合わせたまま、床から生えた
木乃伊
(
ミイラ
)
の姿に変ってしまった。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
かならず
大切
(
だいじ
)
にせい
軽挙
(
かるはずみ
)
すなとおっしゃるは知れたこと、さあ
此衣
(
これ
)
を着て家に引っ
籠
(
こ
)
み、せめて
疵口
(
くち
)
のすっかり
密着
(
くっつ
)
くまで
沈静
(
おちつ
)
いていて下され、とひたすらとどめ
宥
(
なだ
)
め慰め
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そう言い、孔の一つびとつに針金を
貫
(
さ
)
しながら、器用な手つきで古い埃をほじくり出した。
丹塗
(
にぬ
)
りの笛の胴にはいってから
密着
(
くっつ
)
いたのか、滑らかな手擦れでみがかれた光沢があった。
後の日の童子
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
そこで
継母
(
ままはは
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
居室
(
いま
)
にある
箪笥
(
たんす
)
のところに
行
(
い
)
って、
手近
(
てぢか
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
から、
白
(
しろ
)
い
手巾
(
はんけち
)
を
出
(
だ
)
して
来
(
き
)
て、
頭
(
あたま
)
を
頸
(
くび
)
に
密着
(
くっつ
)
けた
上
(
うえ
)
を、ぐるぐると
巻
(
ま
)
いて、
傷
(
きず
)
の
分
(
わか
)
らないようにし、そして
手
(
て
)
へ
林檎
(
りんご
)
を
持
(
も
)
たせて
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
気のせいか、その釣瓶の一端に、神尾の額から
殺
(
そ
)
ぎ取られた牡丹餅大の肉片が、パクリと
密着
(
くっつ
)
いているもののように見えました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「斬った途端にここへ飛びついたから、また斬った、手首だけ残して倒れた、その手首が、ここに
密着
(
くっつ
)
いて離れない」
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ハッと思うまに、
密着
(
くっつ
)
いていた二人の
身
(
からだ
)
が枯野の中に横へ飛び
退
(
の
)
いて、離るることまさに三間です。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もしも、それらしい女の声でもしたらと、耳を戸袋へ
密着
(
くっつ
)
けたりなどしましたけれども、それらしい声も聞えません。米友はこうして家の周囲を一通り廻ってしまいました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
頭と頭とを、こっきらことするほどに
密着
(
くっつ
)
けて、百蔵が
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
べっとり釣瓶の後ろに
密着
(
くっつ
)
いていました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“密着”の意味
《名詞》
密着(みっちゃく)
ぴったりとくっついていること。
取材対象などのすぐ側にいること。
テーマなどにぴったり沿うこと。
「密着印画」のこと。
(出典:Wiktionary)
密
常用漢字
小6
部首:⼧
11画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“密着”で始まる語句
密着壁膜