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妄
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むやみ
ふりがな文庫
“
妄
(
むやみ
)” の例文
然
(
さ
)
うかと
謂
(
い
)
つて勿論嬉しいといふやうなことも思ツて居らぬ。たゞ一種淋しいといふ感に強く
壓付
(
おしつ
)
けられて、
妄
(
むやみ
)
と氣が
滅入
(
めい
)
るのであツた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
何のことをも感づくことができずに、全く満足し切っているように鈍い、その癖どこかおどおどしている女の様子に、
妄
(
むやみ
)
に気がいらいらして、顔の筋肉一つすら素直に働かないのであった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
此
(
か
)
うなると、
狼狽
(
うろたへ
)
る、
慌
(
あわ
)
てる、
確
(
たしか
)
に半分は夢中になツて、
躓
(
つまず
)
くやら
轉
(
ころ
)
ぶやらといふ
鹽梅
(
あんばい
)
で、たゞ
妄
(
むやみ
)
と先を急いだが、さて
何
(
ど
)
うしても村道へ出ない。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
徑
(
こみち
)
が恰ど
蜘蛛
(
くも
)
の巣のやうになツてゐて、橋が
妄
(
むやみ
)
とある土地だから、何んでも橋も渡り違へたのか、
徑
(
こみち
)
を
曲損
(
まがりそこ
)
ねたか、此の二つに
違
(
ちがひ
)
なかツたのだが、其の時は
然
(
さ
)
うは思はず
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
そこで體を突ツ張つて、腕を
組
(
く
)
み
足拍子
(
あしひやうし
)
を取つて、出來るだけえらさうに
寛々
(
ゆる/\
)
と歩いて見る。駄目だ。些ともえらくなれない。何か
妄
(
むやみ
)
と氣に
懸
(
かゝ
)
ツて、不安は
槍襖
(
やりぶすま
)
を作ツて
襲
(
おそ
)
ツて來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
吸殼は火鉢の隅に目立つやうに
堆
(
かさ
)
になツて、口が苦くなる、頭もソロ/\
倦
(
たる
)
くなツて來て、輕く振ツて見ると、后頭が鉛でも詰めてあるやうに重い。此うなると墨を磨るのさへ
懶
(
ものう
)
い、で、
妄
(
むやみ
)
と
生叺
(
なまあくび
)
だ。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
胸がどきりツとするやうな事が
妄
(
むやみ
)
とあツた。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
妄
常用漢字
中学
部首:⼥
6画
“妄”を含む語句
妄想
虚妄
妄執
妄言
妄説
妄念
妄誕
迷妄
妄語
狂妄
誇大妄想狂
譫妄
無妄
弁妄
妄動
妄信
妄論
妄漫
謬妄
妄像
...