太田おほた)” の例文
一年生の荒木あらきと三、お前ら何しとる! こらツ、三年の吉川静江よしかはしづえ、今お手玉を出しちやいかん! 四年の太田おほた! 二年の松井まつゐ! みんなチヤンとしてこつちを見い!
先生と生徒 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
かうの家は石津村いしづむらで一番の旧家でそして昔は大地主であつために、明治の維新後に百姓が名字みやうじこしらへる時にも、沢山の田とふ意味で太田おほたけたと云はれて居ました。
月夜 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
つまり水戸みとの先の太田おほたまで軌道で行つて、それから磐城の棚倉の方へと出て行く途中にあるのである。帰りに、白河しらかは古関址こくわんしなどを探るのもまた一つの面白い旅の行程である。
行つて見たいところ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
石灰や加里や植物養料がずうっと少いのです。ここにはとても杉なんか育たないのです。〕うしろでふんふんうなづいてゐるのは藤原ふぢはら清作だ。あいつは太田おほただからよくわかってゐるのだ。
台川 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
取上とりあげける夫より御行水おんぎやうずゐ相濟あひすみ頃はハヤ御本丸の六ツの御太鼓遠く聞えれば御供揃おともぞろひにて直に御登城遊ばせしが時刻早ければ未だ御役人がたは一人も登城なく御側衆そばしう泊番太田おほた主計頭のみなり主計頭かずへのかみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
太田おほた備中守殿
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
始め松平まつだひら左近將監酒井さかゐ讃岐守戸田とだ山城守水野みづの和泉守若年寄わかどしよりには水野みづの壹岐守本多ほんだ伊豫守太田おほた備中守松平左京太夫御側御用人には石川いしかは近江守寺社じしや奉行には黒田くろだ豐前守小出こいで信濃守土岐とき丹後守井上ゐのうへ河内守大目附おほめつけには松平相摸守奧津おきつ能登守上田うへだ周防守有馬ありま出羽守町奉行には大岡越前守諏訪すは美濃守御勘定ごかんぢやう奉行には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)