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したゝ
それでも
狡獪な
雀の
爲に
籾のまだ
堅まらないで
甘い
液汁の
如き
状態をなして
居る
内から
小さな
嘴で
噛んで
夥かに
籾殼が
滾された。
首筋の
皮が
擦り
剥けて
戸口に
夥か
血の
趾を
印しても
執念く
餌料を
求めて
止まぬやうな
形でなければならぬ。
彼等は
當日の
前夜に
口見だといつて
近隣の
者等が
寄つてたかつて、
鍋で
幾杯となく
沸しては
飮むので
夥か
減らして
畢つて、それへ一
杯に
水を
注して
置くのである。