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国者
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くにもの
ふりがな文庫
“
国者
(
くにもの
)” の例文
おや! こいつあ
何国
(
どこ
)
の人間だろう? お
国者
(
くにもの
)
かな? 一つ探りを入れてやれ、と言ったくらいの外交的言辞に過ぎないのだ。
踊る地平線:06 ノウトルダムの妖怪
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
悪ふざけの
国者
(
くにもの
)
の声と、
拗音
(
ようおん
)
にして、
上声
(
じょうしょう
)
の多い土地なまりとが、
四方
(
あたり
)
かまわず、ふざけ
噪
(
さわ
)
いでいるのが、いたく道庵の感触にさわっているらしい。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼は、
国者
(
くにもの
)
という、——何という哀れな、せせこましい、けちくさいことだろう、——理由で、船長のところへ、日ごろの
寵
(
ちょう
)
を
恃
(
たの
)
んで出かけて行った。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
その男は手織縞の綿入れを着て、脚絆、草鞋という
扮装
(
いでたち
)
で、手には菅笠を持っている。年のころは三十前後、どこかの
国者
(
くにもの
)
であることはひと目に判ります。
半七捕物帳:63 川越次郎兵衛
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
權「はい、だがね
国者
(
くにもの
)
に逢って懐かしいからね、少し先へ往っておくんなせえ、直ぐに往くと殿様に然う申しておくんなせえ、まお
前
(
めえ
)
達者で
宜
(
い
)
い、
何処
(
どこ
)
にいるだ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
「ばば殿のことばと、
訛
(
なまり
)
もよく似ていたから、
国者
(
くにもの
)
じゃねえかと思ったが。……じゃあ、お寝み」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今日の台東区浅草
千束町
(
せんぞくまち
)
から吉原への田圃のことだから、古川柳の所謂「
国者
(
くにもの
)
に屋根を教へる中田圃」で、その栄之丞の住居の彼方には、青田越しにいま阿波太夫があとにして来た吉原の
吉原百人斬り
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
「そりやあなた、お
国者
(
くにもの
)
はみんな帰つてしまふでせう。——」
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「おかんは日光、重吉は宇都宮、おなじ
国者
(
くにもの
)
だな。女は二十三、男は二十一。よし、わかった。おれも一緒に行く。すぐにその女を番屋へ連れて来てくれ」
半七捕物帳:34 雷獣と蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
同じ
国者
(
くにもの
)
、わけてお父上無二斎殿の御親友もここにはおるので、よかろうではないかと、ただ今、評議したのでござるが、ご迷惑は察し入るが、その方の席へでも、お越し下さるまいか。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
... そりやア
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
へない
凄
(
すご
)
い
怪談
(
くわいだん
)
がある」「へー、それはどう
云
(
い
)
ふ
筋
(
すぢ
)
です」「
委
(
くは
)
しい事は知らないが、
何
(
なん
)
でも
其
(
そ
)
の
初代
(
しよだい
)
の
多助
(
たすけ
)
といふ人は
上州
(
じやうしう
)
の
方
(
はう
)
から出て
来
(
き
)
た人で、同じ
国者
(
くにもの
)
が
多助
(
たすけ
)
を
便
(
たよ
)
つて
来
(
き
)
て、 ...
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
国者
(
くにもの
)
同士が江戸で落ち合って、それから何かの関係が出来る。そんなことは一向めずらしくないと彼も思った。
半七捕物帳:37 松茸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
相当に道楽もした奴らだとみえて、茶代の置きっ振りも悪く無し、女を相手に鰯や鯨の話をしているほどの
国者
(
くにもの
)
でも無し、実はお吉なんぞはその色の小白い方に少しぽうと来ているらしいんで……。
半七捕物帳:04 湯屋の二階
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
国
常用漢字
小2
部首:⼞
8画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“国”で始まる語句
国
国許
国境
国府津
国中
国是
国府
国手
国人
国土