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困厄
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こんやく
ふりがな文庫
“
困厄
(
こんやく
)” の例文
かの夫妻未だ左したる
困厄
(
こんやく
)
には
陥
(
おちい
)
らねど、思はしからぬが苦情の元なれば、時として夫婦顔を赤めるなどの事もありしとぞ。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
もしそれその生涯の
困厄
(
こんやく
)
なるに至りては、彼れ此れより甚しきものあり。マヂニーが死刑を宣告せられたる、実に三回とす。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
老いたる祖母は浦賀で
困厄
(
こんやく
)
の間に歿した。それでも跡に母と妻と子とがある。自己を
併
(
あわ
)
せて四人の口を、
此
(
かく
)
の如き手段で
糊
(
のり
)
しなくてはならなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ただこのままに
永
(
なが
)
く
膝下
(
しっか
)
に
侍
(
じ
)
せしめ給え、学校より得る収入は
悉
(
ことごと
)
く食費として
捧
(
ささ
)
げ
参
(
まい
)
らせ
聊
(
いささ
)
か
困厄
(
こんやく
)
の万一を補わんと、心より申し
出
(
い
)
でけるに、父母も動かしがたしと見てか
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
「が
若
(
も
)
し叔母が
慈母
(
おふくろ
)
のように
我
(
おれ
)
の心を
噛分
(
かみわ
)
けてくれたら、若し叔母が心を
和
(
やわら
)
げて共に
困厄
(
こんやく
)
に安んずる事が出来たら、
我
(
おれ
)
ほど世に幸福な者は有るまいに」ト思ッて文三
屡々
(
しばしば
)
嘆息した。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
何
(
なん
)
が
故
(
ゆへ
)
に、
婬賣
(
いんばい
)
女に
罪
(
つみ
)
を
行
(
おこな
)
ふ
資本
(
しほん
)
と
知
(
し
)
りながら、
香水料
(
こうすいりよう
)
の
慈惠
(
じけい
)
を
爲
(
な
)
せしや、
何
(
なん
)
が
故
(
ゆへ
)
に
少娘
(
むすめ
)
を
困厄
(
こんやく
)
せしめし
惡漢
(
あくかん
)
をうちひしぐなどの
正義
(
せいぎ
)
ありて、
而
(
しか
)
して
己
(
おの
)
れ
自
(
みづか
)
ら
人
(
ひと
)
を
殺
(
ころ
)
すほどの
惡事
(
あくじ
)
を
爲
(
な
)
せしや
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
“困厄”の意味
《名詞》
困 厄 (こんやく)
苦しむこと。
(出典:Wiktionary)
困
常用漢字
小6
部首:⼞
7画
厄
常用漢字
中学
部首:⼚
4画
“困”で始まる語句
困
困憊
困難
困惑
困苦
困却
困窮
困阨
困悶
困絡