“慈母”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じぼ33.3%
おっか16.7%
おッか16.7%
おふくろ16.7%
はは16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼夜ちゅうやをわかたず看病かんびょうした、このゆきとどいた慈母じぼの愛は、かれんな病人にとっては、医薬よりもなによりもまさるものであった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「実に面目が無い、貴嬢あなたの前をもはばからずして……今朝その事で慈母おっかさんに小言を聞きました。アハハハハ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
先刻さっき突然いきなり這入ッて来て、今朝慈母おッかさんがこうこう言ッたがどうしようと相談するから、それから昨夜ゆうべ慈母さんが言た通りに……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「がし叔母が慈母おふくろのようにおれの心を噛分かみわけてくれたら、若し叔母が心をやわらげて共に困厄こんやくに安んずる事が出来たら、おれほど世に幸福な者は有るまいに」ト思ッて文三屡々しばしば嘆息した。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
慈母ははに別れし浪子のかなしみは子供には似ず深かりしも、あとの日だに照りたらば苦もなく育つはずなりき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)