トップ
>
咒
>
のろ
ふりがな文庫
“
咒
(
のろ
)” の例文
したがって彼らが戦後の諸事諸相を
咒
(
のろ
)
い戦時の遺制に最大の愛着をもつのは当然の話であろう。特に天皇制こそは彼らにとって至上のものであろう。
安吾人生案内:02 その二 大岡越前守
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「悪党よ、
咒
(
のろ
)
われておれ! ……ああ俺は一文なしだ。俺はみんな献金してしまった。どこへ行こうにも行かれない」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
人を
咒
(
のろ
)
うことについて趣味のある
醤買石
(
しょうかいせき
)
と、彼にうまく
担
(
かつ
)
がれているとは知らぬ
王老師
(
おうろうし
)
とは、医師の
手当
(
てあて
)
の
甲斐
(
かい
)
あって間もなく前後して、目を覚ました。
大使館の始末機関:――金博士シリーズ・7――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
この手紙の事情を解し得た時、義雄はマオカの旅館でむかむかッとのぼせあがり、友人並にお鳥を
咒
(
のろ
)
つた。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
女御の怒りは、日増しにつのって行って、まるで
咒
(
のろ
)
い殺された様な風に死んでゆく。其後源氏にとっても又、右大臣家の人々は非常につれないものになって行くのである。
反省の文学源氏物語
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
こうと知ったら、定めし
白髪
(
しらが
)
を
引挘
(
ひきむし
)
って、頭を壁へ打付けて、おれを産んだ日を
悪日
(
あくび
)
と
咒
(
のろ
)
って、人の子を苦しめに、戦争なんぞを発明した此世界をさぞ
罵
(
ののし
)
る
事
(
こッ
)
たろうなア!
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
摩利支天の祠に
詣
(
もう
)
ずるに先立ちて、その太さ
三拱
(
みかかえ
)
にも余りぬべき一本杉の前を過ぐる時、ふと今の世にも「
丑
(
うし
)
の
時詣
(
ときまいり
)
」なるものありて、怨ある男を
咒
(
のろ
)
う嫉妬深き婦人等の、此処に詣で
来
(
き
)
て
黒壁
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
英雄豪傑を
咒
(
のろ
)
ふ者は其国家を咒ふ者なり。
警戒すべき日本
(新字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
かの
咒
(
のろ
)
ひ、この愁ひ。
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
咒
(
のろ
)
いによって充たされているだけである。梅村亮作の恥辱まみれの一生は、彼ひとりでしめくくるのが当然であった。
水鳥亭
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「悪い名だ! 悪い名を聞いた!」その声は凄く
甲高
(
かんだか
)
く
咒
(
のろ
)
うような声であった。「おお、おお、土屋庄三郎! 我が子よ! いやいやあいつの子だ!」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
而も連日召されることは勿論、一日の中にも幾度か召される。其都度女の人たちの
嫉妬心
(
しっとしん
)
を
刺戟
(
しげき
)
して、皆から憎まれ、殊に其中の二人三人の女性の
咒
(
のろ
)
いを受けたらしくて、病死してしまう。
反省の文学源氏物語
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
なぜか、その人を
咒
(
のろ
)
ったような
挙動
(
しぐさ
)
が、無体に
癪
(
しゃく
)
に障ったろう。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
修吉は、然し、この陰鬱な沼の
咒
(
のろ
)
ひを忽ち忘れてゐたのであつた。生き/\と残るものはただ花やかな記憶のみ。
木々の精、谷の精
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
彼らは議論し、やっつけ合い、
咒
(
のろ
)
いの言葉を浴びせ合った。
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
谷村は
咒
(
のろ
)
ひつゝ素子の情慾に惹かれざるを得なかつた。憎みつつその魅力に惑ふわが身を悲しと思つた。谷村は自らすゝんで素子に挑み、身をすてゝ情慾に惑乱した。
女体
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
「人を
咒
(
のろ
)
わば穴二つ、いい気味だ、
態
(
ざま
)
ア見ろ」
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
草吉は全てを憎み
咒
(
のろ
)
ふやうに、また、切に軽蔑するもののやうに、心に荒々しく叫んだりした。
蒼茫夢
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
(
咒
(
のろ
)
う! 私は、その男を咒う!)
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
オレのようなカンシャク持ちが、オレの耳を斬り落した女を
咒
(
のろ
)
わないとは奇妙なことだ。オレは誰かに耳を斬り落されたことは考えても、斬り落したのがこの女だと考えたことはめッたにない。
夜長姫と耳男
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
彼は自分の本質が低俗な世間なみにすぎないことを
咒
(
のろ
)
い憤るのみだった。
白痴
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
先生は大学生を
咒
(
のろ
)
った。先生は栄養失調の気味であったが、教室で見る大学生はみんなマルマルとして血色がよく、年中タバコをすっていた。先生は一ヶ月の何日もタバコに有りついていないのだ。
遺恨
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
森の魔女が
咒
(
のろ
)
いをかけるような穏やかならぬ文句をのべたてて
肝臓先生
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
彼は内気を
咒
(
のろ
)
っていた。
握った手
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「この吊り下げた足もとのところへ脂汗がタラリ/\と落ちるものだ。脂汗といふ奴は普通の汗と違つて粘り気があるから、崩れて流れずに一寸ぐらゐの山の形につもるものだぜ」秋水の説明が小僧の頭に悪魔の
咒
(
のろ
)
ひの声のやうに残つてゐる。
朴水の婚礼
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
咒
漢検準1級
部首:⼝
8画
“咒”を含む語句
咒咀
咒詛
咒術
咒文
咒符
神咒
咒縛
秘咒
咒法
御咒
咒詛調伏
孔雀明王咒
緊箍咒
持咒
毒咒
水文飲咒
印咒
咒著
咒罵
咒禁師
...